■明豊エンタープライズの今後の見通し
● 2027年7月期の業績見通し
2027年7月期の通期連結業績予想は、売上高41,100百万円(前期比11.4%増)、営業利益5,000百万円(同6.3%増)、経常利益4,000百万円(同0.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,800百万円(同2.0%増)を見込んでいる。現中期経営計画の初年度である2026年7月期において売上面はおおむね計画どおり、営業利益は計画を上回る実績を確保したことで、2027年7月期は現中期経営計画に沿った業績予想となった。各事業とも基本的には前期の施策を継続して推進することで目標達成を目指す方針である。業績予想としては通期予想に対して中間期ベースでは売上・営業利益面で4割弱の水準と、やや下期に偏重した見通しとなる。不動産開発事業において開発プロジェクトの竣工時期が第4四半期となるものが多いことに起因するが、同社としては厳格なプロジェクト管理の徹底により計画の達成を図る。
主力の不動産開発事業においては、売上高33,600百万円(同9.9%増)、セグメント利益5,200百万円(同8.7%増)を見込む。引き続き同社の強みとする都内城南・城西エリアにおける開発・販売の推進により国内及び海外投資家向けの販売を強化することでさらなる成長を目指す。物件自体の立地条件面の価値に加え、不動産価格高騰を背景に持家指向から賃貸へ目を向けるファミリー層に訴求するべく、これらの層の需要に応える間取りを持つ物件供給を増やす等の施策を展開する。2027年7月期は新築一棟投資用賃貸住宅を中心に44件を販売目標としており、2026年7月末時点で進行中の開発プロジェクトは52件で、うち38件が2027年7月期中の竣工を予定している。不動産価格高騰のほか、為替や金利の動向等に留意する必要はあるものの、同社の強みである短期開発によって市況の急な変化にも臨機応変に対応する。加えて市場環境として、海外投資家の国内不動産への注目度の高さや、地方に拠点を置く機関投資家の都内物件への投資意欲が引き続き高いことを踏まえれば、目標達成の可能性は高いと考えられる。
不動産賃貸事業は、売上高1,670百万円(同0.4%増)、セグメント利益100百万円(同25.8%増)を見込む。前期に続きサブリース物件の推進や、DX、グローバル人財の採用拡大といった施策を継続することで管理戸数目標を6,705戸(同606戸増)とし、稼働率目標を98.2%(同0.7ポイント上昇)と98%の大台に乗せる。
建設事業では、売上高5,710百万円(同24.0%増)、セグメント利益130百万円(前期の約3.2倍)を見込む。同社グループの有する建設機能を最大限に活用し、外部受注やリニューアル工事受注を拡大して安定的な収益基盤を確立する。外部受注件数目標として8件(同1件増)、竣工件数目標として6件(同1件減)を設定している。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一)