■業績動向
2. セグメント別などの状況
セグメント別では、日本が売上高、利益ともにけん引したほか、欧州の収益性改善の影響が大きく、東南アジアは堅調であった。品種別では、主力の車載関連機器が堅調で、産業機器が大きく伸びた。
セグメント別に関して、日本は、産業機器と車載関連機器の出荷が増加したことなどにより2ケタ増収となり、売上高が増加した効果などにより大幅な増益となった。中華圏は、情報機器と家電機器の出荷が減少したものの車載関連機器が増加したことなどにより微増収を確保したが、下期量産に向けた先行投資もあって減益となった。東南アジアは、情報機器と家電機器は減少したものの、車載関連機器と産業機器の出荷が増加したことなどにより増収となった。特に産業機器の増売効果により増益となった。欧州は、ハンガリー工場閉鎖の影響により減収増益となった。減収は車載関連機器の出荷減、増益はオペレーション規模の適正化による稼働率上昇も要因となった。米州は、産業機器と車載関連機器の出荷が増加したことなどにより増収、為替影響による荷造運賃の増加などにより減益となった。
品種別では、為替の影響が102億円あったこと、産業機器の売上高構成比が上昇したこと、航空機内AV機器の出荷が好調だったことが特筆される。品種別の詳細について、為替影響を除いたベースでは、車載関連機器はABSとエクステリアが伸び、サンルーフとスイッチ、カーマルチメディア、バッテリー関連が減った。産業機器は、航空機内AV機器が大きく伸びたほかパワーツールや蓄電池が増収、業務用エアコンが減収となった。家電機器はエアコン、玩具、キッチン家電が減り、情報機器は事務機器が減収となった。また、一般電子部品は減収となった。
好調につき通期業績予想を上方修正
3. 2026年12月期の業績予想
2026年12月期の業績予想についてシークスは、売上高310,000百万円(前期比7.1%増)、営業利益10,500百万円(同18.6%増)、経常利益11,500百万円(同24.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益8,200百万円(同229.5%増)を見込んでいる。中間期業績が好調だったことから、通期業績予想は売上高で10,000百万円、営業利益で1,000百万円、経常利益で2,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で2,200百万円上方修正された。なお、前提として、地政学リスクは織り込まず、関税は顧客の負担とした。また、為替レートは米ドルについては150円を前提とした。
世界経済は、米州では、規制緩和や段階的な金融引き締め策により企業部門は底堅く推移し、個人部門は良好な雇用情勢と実質所得増でプラス成長が見込まれる一方、輸入関税など対外政策の影響を注視する必要がある。欧州では地政学的リスクの長期化が懸念され、中国では、個人消費を中心に景気の緩やかな持ち直しが見込まれる一方で、不動産市況の減速に伴う景況感の下押し圧力があり、依然として不確実性の高い状況が見込まれる。同社が属する業界は、電子化など様々な顧客ニーズが強まっており、車載関連機器を中心に各国で需要が順調に推移する見込みである。
こうした環境下、2026年12月期中間期は、戦略コンセプトの成果もあり、業績は好調で期初想定を上回った模様である。売上面では、特に産業機器用と車載関連機器用の出荷が増加し、なかでも保守的に見ていた航空機内AV機器が想定以上に大きく伸びた。利益面では、車載関連機器は米州で少し弱かったものの、日本の産業機器や東南アジアが想定以上で、在庫削減やハンガリー工場閉鎖も寄与した。データセンターの建設ラッシュで需給が逼迫している半導体も、調達力を生かして必要量の確保を進めた。このため下期業績も、夏休みやクリスマスで営業日数が減るため弱めに織り込んだが、明確なリスクは想定せず、中間期同様に堅調な需要を想定した。この結果、通期業績予想を上方修正することになった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)