マネーボイス メニュー

東京エレクトロンデバイス、中間期はCN・EC事業ともに増収増益 半導体需要が拡大、通期業績予想を上方修正

業績概要 前年同期比

宮本隆義氏:東京エレクトロン デバイス株式会社代表取締役社長の宮本です。本日は中間決算及び業績見込みの2点についてご説明します。

中間決算のご報告です。業績の概要についてお伝えします。

当期中間の売上高は前年同期比30.9パーセント増加し1,259億5,800万円、経常利益は前年同期比100.5パーセント増加し73億5,400万円、経常利益率は5.8パーセントとなりました。当期純利益は前年同期比93.7パーセント増加し、49億9,800万円となりました。

7月29日に第1四半期の決算報告を行った際に上方修正しましたが、その中間決算の予想に対する業績の達成率については、スライド右上をご覧ください。

セグメント別 売上高・利益

セグメント別の売上高及び利益についてです。

CN事業では、お客さまの堅調なIT投資により増収増益となりました。売上高は前年同期比12.9パーセント増の216億7,500万円、セグメント利益は前年同期比10.8パーセント増の28億9,100万円です。

セグメント利益率は前年から0.3ポイント下がっていますが、前年はシステム構築など利益率の高いサービスが多く含まれており、今期はそれがやや少なかったことが原因です。

EC事業においては、売上高が前年同期比35.3パーセント増の1,042億8,200万円、セグメント利益が前年同期比で約4倍となる44億6,200万円となりました。これは、売上高の増加に伴う利益額の増加に加え、価格上昇や円安といった収益率が向上する要素が含まれていたためです。

セグメント情報 CN事業

セグメントの状況をご説明します。CN事業では、ネットワーク関連製品、セキュリティ関連製品、さらに保守・監視サービスが堅調に推移しました。

ストレージ関連製品については、前期に通信事業者向けの大型案件があったこと、また納期が非常に長くなったために期中に納品できなかった取引があったことなどにより、やや割合が減少しています。

販売形態別では、一次請けとなるシステムインテグレーターによる公共案件及び金融関係の案件が大幅に伸びたため、割合が増加しています。エンタープライズ向けのダイレクト販売も堅調に推移しました。

セグメント情報 EC事業

EC事業についてです。この事業では産業機器が非常に伸びています。その中でも半導体製造関連向けのアナログIC、ロジックIC及びボード・電子部品などがそれぞれ伸長しています。

また、車載機器については割合がやや下がったものの、全体の金額が増えており、堅調に伸びています。

PB事業 売上高

PB事業についてです。売上高は54億9,700万円で、前年同期比で2.5パーセント減少しました。

一方で、設計・量産受託ビジネスにおいては、先ほどお伝えしたように、半導体製造関連が非常に好調です。

ウェーハ検査装置ビジネスは、下期に引き渡し及び検収となる案件が多く、前年同期比では減少しました。

貸借対照表

貸借対照表です。資産は前期末比で241億8,500万円増加し、総資産は1,863億9,600万円となりました。これは、売上高の増加に伴い売上債権が増加したことと、販売拡大に備えた仕入の増加による棚卸資産の増加が影響しています。

また、負債・純資産についても、売上高の増加に伴い、サプライヤーやメーカーへの支払いとなる仕入債務が増加していること、さらに運転資金の増加に伴い、有利子負債が増加していることが影響しています。

キャッシュ・フロー計算書

キャッシュ・フローの状況です。

営業キャッシュ・フローは、売上債権及び棚卸資産の増加などにより、約47億円のマイナスとなりました。

投資キャッシュ・フローは、無形固定資産の取得などにより、約4億円のマイナスとなっています。

財務キャッシュ・フローは、短期借入金及びコマーシャルペーパーによる資金調達などにより、約37億円増加しました。

受注高の推移

受注高の推移です。スライド上、棒グラフの濃いブルーはEC事業を、薄いブルーはCN事業を示しています。

第2四半期の受注高は997億6,900万円となり、第1四半期に続いて非常に高い受注高を維持しています。

CN事業では、第1四半期から下がっているように見えますが、第1四半期には大型システム案件の受注があったことや、長納期及び価格上昇を回避するための先行的な大型受注が入りました。それらが第2四半期には含まれていないため、このような推移に見えますが、総量としては堅調に推移しています。

EC事業は、需要回復が顕著に表れています。この需要には、長納期対応の注文と所要増が含まれます。

2027年3月期 通期連結業績予想の修正

2027年3月期の業績見込みについてご説明します。昨日発表したように、第1四半期の発表から上方修正し、売上高は2,700億円、経常利益は160億円、経常利益率は5.9パーセント、当期純利益は110億円となっています。

2027年3月期 業績見込み(修正後)

スライドは、修正後の業績見込みを事業別に分解した表です。

7月29日の発表時点では、サプライヤーの出荷時期の見直しが直前に多く発生し、下期の納期確約が難しい状況であったため、据え置いていました。

しかし、CN事業及びEC事業ともに、納期の確定と対応可能な内容を反映し、第2四半期での所要増を加味した結果、下期は大幅な増加を見込む予想となりました。

事業計画前提(事業環境)

事業環境についてです。CN(コンピューターシステム関連)事業とEC(半導体及び電子デバイス)事業は、いずれも全世界的なインフレ傾向にあり、価格上昇の点で共通しています。

また、AIをはじめとする顕著な所要増が続いており、共にリードタイムが非常に長くなっているという前提条件に変わりはありません。

CN事業においてはIT市況が堅調に推移しています。また、EC事業とPB(プライベートブランド)事業においては、半導体製造関連を中心に依然として引き合いが強い状況です。このような事業環境の中で下期も取り組んでいきます。

為替レートについては、現段階ではまだ到達していませんが、160円を想定しています。

中期経営計画 実績と計画

中期経営計画の実績と計画についてです。数字自体は先ほど示したとおりですが、「VISION2030」の経常利益率の目標値は8パーセント以上としています。

今年の予想が5.9パーセントですので、このギャップを埋めるべく、成長分野への投資を進め、取り組みを増やしていく活動が中心となります。

VISION2030 利益成長を加速する取り組み(CN事業)

CN事業及びEC事業の利益向上施策についてご説明します。CN事業では、セキュリティ製品及びセキュリティ関連製品の拡充に取り組んでいます。

Zenity社と代理店契約を結び、10月7日からAIエージェントセキュリティ・プラットフォームの販売を開始しました。

現在、ブラウザやアプリケーションを通じて生成AIを利用することが主流ですが、徐々にAIエージェントのような自動で処理を行うプログラムを利用する場面が増えてきています。すでに、AIエージェントが指示を達成するために、自らAIエージェントを作り上げるという動きも見られます。

このAIエージェントは端末、サーバー、IaaS、SaaSなど、さまざまな環境で動作します。そのため、全体像を把握するための「AIエージェントの活動の可視化」、意図しない動きを防ぐ「ガバナンス」、またプロンプトをはじめとするAI自体の攻撃への対策を行う「防御」の3つが重要です。

今後はAIエージェントのセキュリティ・プラットフォームが伸びる要素となるため、当社も取り組みを開始しました。

また、Vanta社の製品については、9月11日に販売を開始しました。サプライチェーン全体を保護するためには、企業が取引先の状況を把握することが非常に重要です。ISMSの国際規格であるISO27001や、SOC2への対応が取引条件となっているケースも発生しています。

このような認証の取得・維持は企業にとって必要不可欠です。しかし、認証の取得や維持には、いまだ人力やファイル管理に依存している部分があるのが現状です。

非常に煩雑で負担が大きい作業ですので、これらを自動化することを目的に、GRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)に対応するSaaS製品「Vanta」の販売を開始しています。

この製品はすでに世界で1,600社以上に採用されており、最近登場したものではありませんが、今後より自動化に向かっていくという予想のもと、取り組みを進めています。

VISION2030 利益成長を加速する取り組み(EC事業)

EC事業についてです。現在、AIエージェントの次にエッジAIやフィジカルAIの時代が来るといわれています。

当社のEC事業では、半導体の製造装置、加工機、搬送機、分析機など、さまざまな産業機器を製造されているお客さまを抱えています。そのお客さまもAIを活用することで自社の競争力を高め、次世代に向けた取り組みを開始しています。

当社では、Intel及びMicrosoftのプラットフォームをチップからクラウドまで早い段階でご提案する取り組みを継続しているほか、10月20日から「FalconVault」の販売を開始しました。「FalconVault」は、お客さまのAIモデルを暗号化して保護するという当社独自のソリューションです。

「Falcon」はシリーズとしていくつかの製品があり、独自ソリューションの提供を増やすことで、収益の拡大を図っていきます。

株主還元 配当

株主還元と配当についてです。配当については、「利益成長による長期的な高リターン」と「業績に応じた株主還元」を基本方針とし、配当性向40パーセントを目安としています。

この配当方針及び連結業績予想を踏まえ、前回発表から中間配当を1株当たり69円、期末配当予想を1株当たり82円に修正しました。

年間配当予想は1株当たり151円、配当性向は40.4パーセントとなります。

機関投資家・アナリストの皆さまへ IR面談・取材のお申し込みのご案内

機関投資家のみなさま及びアナリストのみなさまへのご案内です。

この決算発表後の個別面談及び取材は随時受け付けています。IR面談や取材をご希望の場合は、当社Webサイトのお問い合わせフォーム、またはスライドに記載のメールアドレスからお申し込みください。

ご説明は以上です。ありがとうございました。

シェアランキング

編集部のオススメ記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MONEY VOICEの最新情報をお届けします。