お金持ちになる話し方とは、いったいどのようなものでしょうか? その答えは「短く結論から話す」ことです。具体的な伝え方と、短くまとめる秘訣を伝授します。(『野口敏の会話がとぎれても大丈夫』)
※本記事は有料メルマガ『野口敏の会話がとぎれても大丈夫』2018年1月15日, 2017年8月28日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
プロフィール:野口敏(のぐち さとし)
コミュニケーションのスペシャリスト。株式会社グッドコミュニケーション代表取締役。著書にシリーズ100万部超のベストセラー『誰とでも15分以上会話がとぎれない!話し方66のルール』など。大手企業の社員教育、人材を育てる力のあるリーダー養成など幅広い講演活動も精力的にこなす。
想いは「短い言葉」に宿る。お金が集まる、人を動かす話し方とは
話は短ければ短いほど良い
「お金が手に入りやすい人の話し方には特徴があって、まず何よりも話が簡潔でしかも結論がわかりやすくて、ほとんどが結論の言葉から話し始めて、あまり長くない言葉を使って聞く人に話が伝わるように話します」…こんな話し方をする人には、お金持ちになる資格がありません。話が長すぎるのです。
お金持ちになる人は、同じ話をこう伝えます。
「短い言葉で結論から話す人は、お金持ちになる」。ほら、話が短いでしょう。話というのは短ければ短いほどよく伝わり、聞き手にインパクトを残します。
次のように言い方を換えると、さらにインパクトを増すことができます。
「結論から、短い言葉で話す。これでお金持ち」。どうしてこれがお金持ちと関係があるのか。それは、必要な行動がはっきり見えるから。必要な行動がはっきりすると、行動を始めやすいのです。すると、結果も早く出ます。もしその行動でいい結果が出ないなら、さっさと次の行動に移れます。
世の中は行動の積み重ねで作られています。だから行動の早い人が成功する。
- 話の冒頭に必要な情報がある
- 言葉が短い
これなら誰でも必要な行動が頭に入ります。そしてこの表現方法は、自分自身に最も強く作用します。自分が何を為すべきかが明確に見える。だから、「短い言葉で結論から話す人は、お金持ちになる」という格言が成立するのです。
人を動かす具体的な話し方
ですから、以下のような表現をする上司は、部下をうまく動かせません。
「人間というものは、とっさに『YES』『NO』を求められると、『NO』と言いがちなんだ。だから、1回断られたぐらいでのこのこと引き下がってはいけない。俺なんか、『NO』と言われた後に食い下がる質問をいくつも用意して粘りに粘ったものなんだ。いいか、粘りだよ、営業は」。
部下を動かす上司は、同じことをこう言います。
「『NO』と言われた時に、あとひとつ質問してみろ。食い下がる質問を3つ用意しておけ。『NO』が『YES』に変わるようになるから」。
今年、あなたにも金運が宿りますよ。
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自分の魅力や才能は「短く鋭い言葉」でしか伝えられない
短い言葉で核心を伝える。これぞ、私の指導方針です。人を動かす言葉は、短いのが鉄則です。ひと言で核心を突く言葉。ビジネスマンなら必携のスキルでしょう。
私が日ごろ行っている、個人レッスンの模様をご紹介しましょう。
先日の生徒さんは教職を目指す男性講師。すでに学校で非正規として勤めています。音楽が専門で、なんと9回目のチャレンジ! こんな方を世に出してあげるのが私の役目。腕がなります。
初めに聞いた彼の志望動機は、「生徒に音楽の楽しさを伝えたい」というものでした。でもそんなことなら、他の人でも似たようなことを言いそう。音楽の教師は他の分野より狭き門なのです。
私の個人レッスンは、本人からじっくり話を引き出すことから始まります。彼の口から出て来た言葉は、「最近の子供は親に何かをさせられている感じがする」というもの。つまり能動的に動いていないということ。だから見ていて楽しそうではないし、生き生きしていない。彼はそれを変えたいのだそうな。この気持ちをうまく言葉にできれば、彼が教師としての資質に優れていることが面接官に伝わります。
そこで生まれたのが、「最近の子供には情熱を感じない」「子供たちに情熱を持って生きる喜びを伝えたい」という言葉。
「私は子供たちに情熱を持って生きる喜びを伝えたくて、教職を目指そうと思いました」。このキャッチコピーなら、面接官も「おっ!」と膝を乗り出すでしょう。
この後は、
- 情熱を注いで生きている子供が少ない
- 自分は吹奏楽と出会って生きがいを見つけた
- 寝食を忘れてトロンボーンの練習に明け暮れた
- 何も自信を持てなかった自分が、自信を持って生きられるようになった
- 子供たちに授業や部活を通じて、音楽の喜びを伝えたい
- 情熱を捧げて取り組むものを見つける手助けをしたい
こうつないで志望動機が完成。彼も「自分が伝えたいことが全部含まれている」と喜んでくれました。
私の仕事は、その人の考えや才能を短く鋭い言葉で表現すること。すると、その人の魅力が浮かび上がって来る。
面接なら合格し、プレゼンならば聴衆の心をつかむ。営業ならいいお客様に出会い売り上げを作る。これが私の仕事であり天職なのです。
その方に秘められた才能や実力があれば、必ずいい言葉を見つけることができます。反対に、その方に才能や資質、経験がなければ、さすがの私にも成す術がありません。
さて、先ほどの音楽講師の方ですが、ついに9年の雌伏を経て、合格されたと連絡がありました。きっと彼は子供の才能や魅力を引き出し、世の中を照らす人材を育ててくれるでしょう。また才能豊かな人材が世に飛び出したのです。
※本記事は有料メルマガ『野口敏の会話がとぎれても大丈夫』2018年1月15日, 2017年8月28日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
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『野口敏の会話がとぎれても大丈夫』(2018年1月15日, 2017年8月28日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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