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仕事力はこう伸ばせ。無意味な努力をなくす「1.5mのパター」の法則とは=野口敏

仕事でもスポーツでも、早く成果を出そうと「もったいない努力」をしている人をたくさん見かけます。本当に力を入れて学ぶべき部分はどこにあるのでしょうか?(『野口敏の会話がとぎれても大丈夫』)

※本記事は有料メルマガ『野口敏の会話がとぎれても大丈夫』2018年3月19日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:野口敏(のぐち さとし)
コミュニケーションのスペシャリスト。株式会社グッドコミュニケーション代表取締役。著書にシリーズ100万部超のベストセラー『誰とでも15分以上会話がとぎれない!話し方66のルール』など。大手企業の社員教育、人材を育てる力のあるリーダー養成など幅広い講演活動も精力的にこなす。

営業トークを練習してもすぐには売れない。伸び代はどこにある?

その練習は正しいか?

今日は仕事力を伸ばすお話。初めはちょっとだけゴルフ話にお付き合いを。

ゴルフと言えば、豪快なドライバーショットを想像する人が多いだろう。実際にほとんどのゴルファーは、練習場でドライバーに時間をかけている

しかし、本番でドライバーを打つ回数は多くて14回。全体の15%ほどの割合にしかならない。ヘボゴルファーなら10%未満となる。

コースに出て一番よく使うクラブは、実はパターだ。アマチュア、しかもヘボゴルファーは40回以上も使う。平均スコアが100程度の人なら、全体の40%をパターが占めている。

なのに、下手くそほど、パターを練習しない。せいぜいコースに出る直前に10回ほど打って本番に出て行く。

私は「100を切りたい」と願う人に、「距離1.5メートルのパターを、自宅で毎日練習してください」と伝える。

1.5メートル。この距離は入りそうで入らない。ドライバーの250ヤードも1打、1.5メートルのパターも1打なのだ。

この距離が入れば、ヘボゴルファーなら1ラウンドで10打も縮めることすら可能だ。実際にベストスコア128だった人が、この練習を重ねて、一気に120切りを達成したところを見たこともある。

ドライバーを上達させるのは時間がかかる。でも1.5メートルのパターなら、地道な努力で上達はできる。

目立つところに伸び代は少ない

ゴルフをしない方には申し訳なかったが、実は仕事力をつけるのも同じことが言える。

多くの人はゴルフ同様、仕事でも目立つ部分ばかりを気にしている

営業の人なら、営業トークプレゼンにすぐに目が行く。あなたの仕事で目立つ部分とはどこに当たるだろうか。

しかし本当に仕事力を伸ばしたければ、もっと地道なところに目をやるべきだ。

地道なのに効果がすぐに出るところ。地道だけれど、自分の仕事を根底から支えているところ。できて当たり前のようで、意外にもミスが多いところ。

そこに注目すべきなのだ。

Next: 誰にもできる地道な努力があなたの才能を開花させる



「人が育たない」と嘆く前に

最近、私はある不動産会社の顧問に就任した。そこで人材教育を任されている。

その会社は動きが悪い不動産を他の不動産会社から安く買い、そこにマンションやホテルを建てて転売するのを生業としている。

いい物件と出会えるのは、成績のいい営業マンでも年に5件程度という確率らしい。数百件の紹介物件の中から、実際に購入できるのは1%というむずかしさ。

この企業も他の会社と同じく、人が育たない悩みを抱えていた。

じっくり話を聞くと、よその不動産会社からいい情報をもらえるかどうかが生命線のようだ。よその不動産会社の担当者と良好なつながりを作る秘訣が見つかったなら、そこに注力すればいい。

そしてわかったのは、物件を紹介してもらったが、結局購入には至らなかったケースがキーポイントであることということだ。

そんなとき、新人はメール1本でお断りを入れていたようだ。

一方、実績を上げている営業マンは、ここぞという不動産会社に対しては「なぜ購入に至らなかったのか」を、緻密な数字を出しながら、その理由を相手先に出向いて説明していたのだ。

ここまでしてもらえると、相手先の担当者も力を入れてくれる。しかも、どういう物件をこの営業マンが求めているのかもわかって来る。次第に、この営業マンが求めている物件に近いものが紹介されるようになる。

「誰にもでもできる」努力が鍵になる

この努力にはさしたる営業トークも要らない。新人にも可能なアプローチ。まさしく1.5メートルのパターだ。

早速、この会社では、購入に至らなかった説明書を作るマニュアル作りが始まった。

どんな物件なら購入できるか。営業マンなら、そういう話に力が入る。しかし、なぜ購入に至らなかったのか、その説明がうまい営業マンはそうはいない。

この会社の半年後の成長が楽しみだ。数年後、この会社を上場させるのが私の目標となっている。

あなたの仕事での「1.5メートルのパター」はどこだろう。

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野口敏の会話がとぎれても大丈夫』(2018年3月19日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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