テロリストにとって原発は格好の攻撃目標。とりわけ警備が手薄な日本の原発を制圧するのは赤子の手をひねるようなもの――原発保有国にとって現実的な脅威である「核テロリズム」の危険性を、元駐レバノン特命全権大使・天木直人氏と共にインターネット政党『新党憲法9条』の運営に携わる不破利晴氏が解説します。(『インターネット政党が日本を変える!』)
日本の原発を制圧するのは、赤子の手をひねるようなもの
原発保有国が対応すべき「核テロ」の脅威
韓国釜山市郊外には、建設中も含めると8機もの原発が立ち並んでいるという。
周囲には監視小屋が点在し、中には銃を構えた警備員が常駐している。途中からはこの警備員に加え、軍も警備に参画するようになった。
このような厳戒態勢は一重に核テロリズムから原発を守るためである。
言うまでもなく韓国は北朝鮮に隣接している。2010年8月に韓国海軍哨戒艦「天安」が、北朝鮮海軍のものと思われる魚雷攻撃を受け沈没。さらに、1年後の2011年8月には北朝鮮が韓国・延坪島に向け砲撃するという事件も起きた。今現在も北朝鮮によるミサイル発射実験が最も熱いトピックとなっている。
このような誠にシビアな地理的情勢の中、朝鮮戦争以来、韓国・北朝鮮間は今も独自の緊張感が支配的であり、事実、韓国は未だ法的には準戦時下体制の国家である。
したがって、原発警備に際しても当然のこととして“核テロリズム”を想定した厳しい体制が敷かれており、仮に北朝鮮の存在を抜きにしたとしても、極めて真っ当、かつ国際基準に遜色のない警戒態勢であると言える。
逆に言えば、原発保有国にとって“核テロリズム”はそれほどまでの脅威として映っているのである。
テロリストにとって「原発」は格好のターゲット
さらに、テロリストにとっても“原発”は今後大きなターゲットになることは想像に難くない。「核」とはテロリストにとっての“宝石”である。
これほど彼らに恍惚感を与えるものは存在しない。いざとなったら放射線と共にその身を殉じることも容易いからだ。
よってこれまでは主として核原料や核弾頭にテロリストの耳目が集中していたところ、日本の3.11によって、基本的な潮流がもしかしたら“原発”にスイッチした可能性は極めて「大」と言えるのだ。
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「あなたにとってハッピーな世の中とは、どのようなものですか?」驚かせてすみません。私は不破利晴と申します。私は、元駐レバノン特命全権大使・天木直人氏と共に、「インターネット政党」の成功に向けて活動しています。インターネット政党『新党憲法9条』のWebサイトをつくり、日々の運用管理をしています。想像して欲しいことがあります。→「毎日働き詰めで辛くありませんか?」→「生きることに目的を見失って辛くありませんか?」→「あなたにとってハッピーな世の中とは、どのようなものですか?」インターネット政党の主役は「あなた」です。
なぜ「韓国以下」なのか?日本の原発警備の手薄さに愕然
韓国は核テロリズムに対しても、十分な耐性を保持していると思われる。少なくとも、なんとかして保持しようと尽力している。では、我々の日本はどうか?
断言しても構わないが、日本の原発は少人数のテロリストによって、わずか数時間の内に制圧されてしまうだろう。これは揺るぎのない“事実”だ。
ホワイトハウスの当局者は、日本の原発警備の手薄さに驚き、銃で武装した警備要員の配置が必要であると力説しました。これに対する日本政府当局者の答えがふるっていた。
「日本の原発に、銃で武装した警備要員は必要でありません。なぜなら、銃の所持は法律違反になるからです」
ホワイトハウス当局者は小声で傍らの私にたずねた。
「これって、ジョークだよね?だったら笑った方がいいかな」
私は彼の耳元にささやいた。「たぶん、ジョークじゃない。笑わない方がいい」
ホワイトハウス当局者は神妙な表情でうなずき、日本政府当局者の発言をメモに取るふりをしていました。
“平和ボケ”はもはや日本の専売特許となっている。およそ先進国というものは、特に外交面においてシリアスな局面の矢面に立っているが、日本においてはそれが全くない。俗に言うところの“アメリカの飼い犬”に成り下がっている。
そして、このような緊張感のなさは、原発の警備ひとつとっても十二分にありありと露出してくるのである。くり返すが、日本の原発を制圧するのはテロリストにとっては赤子の手をひねるようなものだ。
『インターネット政党が日本を変える!』(2015年10月1日号)より
※記事タイトル・リード文・本文見出し・太字はMONEY VOICE編集部による
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