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部下にもクスクス。今さら聞けないビジネスメールの基本マナー

ビジネスで日々使うメールの基本的なマナーを、手とり足とり教えてくれる、人気のメルマガ『仕事美人のメール作法』。今回は、今春から社会人デビューしたフレッシュマンや、就職活動中の学生はもちろん、社会人としてできて当たり前な「ビジネスメールの基本的な作法」を紹介します。

まずは「宛名」を正確に!

「習うより慣れろ」で実践から学んでいくのが上達への近道ですが、まずは基本のルールをおさえておきましょう。初めての相手にメールを送る場合の書き出しのポイントをご紹介します。

「宛名」⇒「自分の名前と自己紹介」⇒「用件」 が基本の流れです。

個人に宛てるメールには、「○○様」と相手の名前を最初に明記しましょう。間違って送信した際にもすぐわかります。

宛名は社名や所属、役職がわかっている場合は「△△△株式会社」「▽▽部長 ○○様」と2行に分けて書くといいですね。

個人名がわからない場合に限り使う敬称が「御中」です。「△△△株式会社 御中」「総務部 御中」とし、個人名や担当部署が特定されている場合は「様」を使います。ですから、「御中」と「様」の併用はありません。

特に気をつけたいのは漢字の書き誤りです。社名も名前も失礼のないよう、よく確認を。

個人宛のアドレスがなく、社内で一つのアドレスを共有している相手の場合は、件名に「○○様 △▽△の件について」と名前を入れておくとわかりやすいですね。

補足ですが、初めての相手にメールを送る際、件名を「はじめまして」にしてしまいがちですが、昨今のスパムメールと紛らわしいのでご注意を。「研修の集合場所変更の件」というふうに、メールの内容がわかる件名を心がけたいですね。

「宛名」の次は名を名乗る

宛名の次は自分の名前です。ビジネスメールの場合は、当然のことながら本名を名乗ります。差出人が誰であるか、相手にひと目でわかってもらうためでもあります。

続けて、簡単な自己紹介も添えておきましょう。「私は△△△社で▽▽を担当しております○○です」といった具合に、社名、所属部署、自分が担当している仕事内容などを簡潔に述べます。

くどくどと書く必要はなく、メールの用件に関連する範囲内で相手に自分が何をしているか、が伝われば十分です。

相手のアドレスを知った理由に触れておく

初めてメールを送る場合、気に留めておきたいのが、相手のメールアドレスを知った理由を書き添えておくこと。

自分が逆の立場なら、見知らぬ人からの突然のメールには「なぜ、自分のメールアドレスを知ったのだろう?」と警戒心を抱くものです。「なぜ」に対する理由が明らかなら、不審感もなくなります。

「△△△社の○○様からご紹介をいただき、メールを差し上げました」と、ひと言添えておくだけで好感度もアップ。わだかまりなく、その後のやりとりがしやすくなること請け合いです。

>>次ページ 読みやすいメールの書き方

1メールに一つの用件

件名とも関連しますが、「1メールに一つの用件」が原則。これはビジネスメールに限らず、メリーングリストで発言する際も同様です。

複数の用件を一つのメールに入れ込んでしまうと、返信が続いた時に結局、何についてのメールかわからなくなり、間違いのもとです。

面倒なようでも「1メールに一つの用件」のルールを守っておけば、あとで件名を頼りにメールを整理したり見返すことができます。

繰り返しお話していますが、件名を具体的に記すことは効率的にメールのやりとりを行ううえでとても重要。ひと目ですぐ、何についてのメールかわかる件名を工夫しましょう。

やりとりの途中で別の用件に移ることもあります。そんなときは件名も用件にあわせて変更を。読み返すことを想定した配慮を心がけたいですね。

読みやすいメールにするには

用件を書く際、気をつけたいのが1行の長さ。

1行が長すぎるメールは、見た目にも圧迫感があり、相手が読むとき改行の位置がずれたりして読みづらくなります。

目安としては、1行は全角文字で35文字前後、最大でも38字以内に収めるのが適切でしょう。

1行いっぱいに文字を入力るより、文章の切れ目のよいところで改行し、数行ごとに空白の行を入れるようにすると読みやすくなります。ポイントを箇条書きにしたり、見出しをつけるのも一つの方法です。

署名でアピール!

メールで用件を書き終えたあと、最後に添えるのが「署名(シグネチャ)」です。

主な要素としては、自分の名前、社名・部署名、社の住所・連絡先、メールアドレス、ホームページアドレスといったところでしょうか。

受け取る側としてありがたいのは、会社の電話番号とFAX番号が明記された署名。名刺を見返すより署名を見るほうが早いので、助かります。

珍しい名前の方がカッコ書きで読み仮名を入れておられる場合もありますね。私も「じんがき」と間違えられることがあるので、ローマ字書きで読み仮名を入れています。

その他の要素としては、急ぎの場合の連絡先(主に携帯番号や携帯アドレス)、内線の電話番号や直通のアドレス、自社で配信しているメールマガジンのアドレスを入れている署名も見かけます。

自社商品のPR、仕事の実績、休暇のお知らせなど入れ、しっかりアピールしている署名もあります。

目的ごとに使い分けて情報伝達

いずれにせよ、ビジネスメールに使う署名は「目立つ」ことより「連絡先を明確にする」ことが目的。必要な要素が、見やすく、わかりやすくレイアウトされていることがポイントです。

一方、個人用の署名には遊びの要素が盛り込まれ、親しみやすいものが多く見られます。ハンドルネームを名乗り、アスキーアート(顔文字など)や罫線を使った凝ったデザインの個性的な署名を目にします。

私の場合は、仕事用、メールマガジン用、私信用に署名をいくつか登録し、使い分けています。仕事用はきっちりかっちりシンプルに。メルマガ用は「今月のおすすめメルマガ」を入れたり、私信用も幾つかバージョンを変えて用意しています

たかが署名、されど署名。署名も情報発信ツールの一つとして、用途に合わせ衣替えしてみてはいかがでしょう。

『仕事美人のメール作法』より一部抜粋

 

著者/神垣あゆみ
広島を拠点に活動するフリーランスのライター。若手ビジネスマン向けにメールマナーの基本を解説した『メールは1分で返しなさい!』(フォレスト出版)など著作多数。まぐまぐから無料メルマガ『仕事美人のメール作法』を配信中。
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