イギリスの恩に「仇」で報いた日本
さて、日本が世界最強の陸軍国ロシアに勝った。
もちろん、日本軍が死力を尽くして戦ったことが第1の理由です。しかし、当時世界の覇権国家だったイギリスと同盟関係にあったことも非常に大きな要因でした。(日英同盟=1902~1923年)
イギリスは、
・フランスやドイツが、ロシア側に立って戦わないようけん制してくれました
・戦費の調達を助けてくれました
・軍事情報を提供してくれました
・情報戦において、国際世論が日本に味方するよう誘導してくれました
・ロシアが「軍艦を購入しようとしている」情報があれば、イギリスが先回りして購入。ロシアが軍艦を買えないようにしてくれ
ました
・バルチック艦隊がこれないよう、足止めしてくれました
などなど、最大限のサポートをしてくれたのです。
そんなイギリスですが、日ロ戦争から10年目、史上最大の危機に直面します。
そう、第1次大戦が勃発したのです。日本は、地中海に艦隊を派遣し、大いに貢献しました。
しかし日本は、陸軍派兵の要求を拒否しつづけた。イギリスは、同盟国日本の冷淡さに、心底失望します。
「我が国は、日ロ戦争時、全力をあげて日本を助けた。しかし、今我が国が存亡の危機にたっているとき、同盟国日本は、われわれを見捨てるのか!」と。