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暗記は青ペンが効果的? 『ドラゴン桜』監修の木村美紀が語る最新勉強法

4月から受験生になった人!注目です。東大在学中からタレントとして活躍した木村美紀さんのメルマガで、今からでも効果が出る勉強法を紹介しています。

木村美紀が実践した勉強法を紹介

テレビや雑誌で紹介されている勉強法は常にチェックしていますが、東大で周りの学生を見ていれば「これ当たり前でしょ」という皆が普通にやっている常識的なものが結構あります。

これは当たり前…というレベルのものを★1つ、これは斬新で今すぐ取り入れたい…というレベルのものを★5つ、★5段階方式で評価してみたいと思います。

このメルマガは家庭教育に関するメルマガなので、「私ならこうしている」という自己流の勉強法も絡めて紹介し、どうしたら家庭教育にとり入れられるかという視点でお話していきましょう。

それでは、番組で紹介されていた主なラインナップはこちら。

私の個人的な視点からランクをつけると、

共感できるもの、これはアレンジしたら良いな~と思うもの、いろいろあって面白い内容でしたので、具体的にみていきましょう。

【6位 英語の問題集は解くな】 ★

英語の点数を倍にしたければ、机の上にすわって黙々と穴埋めの問題集をやり続けるのではなく、重要な構文やフレーズはまるごと、歌うように声に出して身に付ければ、いろんな問題に対応できて、応用力がつくようになる。

英語は音で学べ。音楽のように声に出して英語を学べ。まず使えるようになろうということ。その上で、問題集は最後に解けばいい。

しゃべるのが恥ずかしいという人は、フィリピンなど海外に行ってマンツーマンで安く勉強したり、オンラインでフィリピン人と会話をしたりするのがおすすめ。フィリピン人とのオンライン英会話レッスンでは、25分間129円からというプランもあるそうです。

初心者は、ぺらぺら速く英語を話すネイティブよりも、英語を第二外国語として勉強してゆっくり話す人から学ぶ方がよい。

さらに付け加えると、英単語だけでなく、漢字や歴史の年号など、覚えるという作業のためには繰り返しが必要。

ただ注意しておかなくてはならないのが、算数など考え方の枠組みを作るものは、繰り返しすぎると、答えだけを覚えてしまい筋道を理解していないので繰り返さない方が良い。

納得して勉強したものは試験でも解けるけれど、繰り返し学習したものは全く同じそっくりそのままの問題しか解けない。

と、ここまでが勉強で紹介されていた情報です。

同感ですね。

英語に限らず、言語というものは生きているので、問題集の穴埋め問題を黙って静かにやるよりも、英会話として発声しながら私も身に付けていました。

オンラインで会話するという方法は、時代を反映した新しい方法ですね。ネイティブでも、ゆっくり話してくれる人はいるので、発音のよい相手が何を言っているか意味を理解しながら、自分も一緒に声にしてみるのはテッパンです。

家庭教育にとり入れるなら、家族で英会話を楽しむことでしょう。我が家では、母が家庭でたまに英語で話しかけてくるので、子供もそれに応じて英語で返事をしていました。

今日あったこと、今日は何が食べたいか、といったような、何気ない日常会話を英語で言えるようになることが近道。

お子さんに英会話をペラペラ話せるようにさせたいという親御さん、あなたは日常生活で見本をみせているでしょうか。

子供は真似をするので、大好きな親の真似は簡単にするでしょう。我が親は普段から電話も英語で話しているのを見ていたりしたので、私は親の真似をしました。

親は帰国子女でもネイティブでもありませんが、すらすら話しているのを見て、英会話がとても身近になり、子供心に憧れが芽生えたものです。細かい文法を確認するのは、同時にやるか、その後でも十分。

英単語はわりと暗記系よりなので、反復が大切。数学や理科はわりと理解系なので、いったん理解したらできるものは反復の意味なし。科目の特性によって、問題集を反復すべきか異なる点に注意しましょう。

>>次ページ 寝る前の勉強が効果的?

【5位 寝る直前に大事なことを】 ★★

いったん寝ると、頭が良くなる。

ドイツの心理学者ワーグナー先生がした実験によると、学習した直後と、学習してから8時間の睡眠をとった後、どちらがテストの結果がよかったか調べたところ、睡眠をとった後の方がテストの結果がよかったとのこと。

脳は、ノンレム睡眠という深い眠りの間に、記憶を整理して、情報を頭の中から取り出しやすくする。

特に寝る直前の記憶を再生する率が非常に高いので、寝る前の学習が効率的だと言われている。寝る前に覚えたい音声を聴くのも良し。勉強しながらそのまま寝ちゃうくらいがちょうどいい。

入眠には30分位かかり、ノンレム睡眠にいくまで90分のサイクルなので、一夜漬けするなら、最低2時間は寝た方がいい。

一夜漬けで寝る時間も惜しい時の暗記術としては、声を出す、動作をつける、歩くなど、視覚・発声・動作といったものに関連づけると効果的。

さらに暗記術としては、3倍速で言えるようにして、ほっといても出てくる状態にもっていく。自分の声を録音して、移動中もその音声を聴く。といったように自分なりの工夫をすべし。

と、ここまでが番組で紹介されていた方法です。

寝ている間に情報は取捨選択され、記憶は整理され定着する。これは、受験生の常識中の常識ですね。睡眠を削って勉強するのは非効率的だと、みんな知っています。

よく「受験期は毎日3時間しか寝ないで必死に勉強しました。」と自慢する人がいますが、というか私もそういう時期がありましたが(笑)。その頃の自分を振り返るとちょっとダサいですね。

睡眠は勉強をサポートする味方であること、普段からコツコツ勉強する方が長期的にみて記憶が定着すること、この2点を知っている今から見てみると、睡眠はむしろ長い方がカッコいいと思います。

付け焼刃の勉強でどうにかなるくらいの試験なら、誰でもやればできちゃうわけで、受験というものは、付け焼刃の知識じゃ太刀打ちできないから、知識を積み上げて合格を手に入れることに価値がある。

よく寝る子は育つ。よく寝る子は頭が良くなる。家庭は、まさに睡眠時間をコントロールできる場なので、お子さんの睡眠時間は無理に減らさないように気をつけましょう。

ちなみに、浅いレム睡眠、深いノンレム睡眠を繰り返す1サイクルは、約90分という説が巷に広まっていますが、睡眠学の権威である教授の話によると、90分というのは正確ではなくて、個人によっても異なるそうですので、ご注意を。

さて、長期記憶が重要な入学試験とちがって、学校の定期試験は、短期記憶だけで太刀打ちできるので、ときに暗記術は効果を発揮しますね。

体を使って覚える。音にして体にしみこませる。記憶するときは五感を刺激せよ!というセオリーは、昔からこのメルマガでも紹介してきた王道な方法ですね。

【4位 覚えたいことは書いてはいけない】 ★★★

人間は書いて覚えたと思うと、そこで安心してしまう。

しかし、エビングハウスの忘却曲線という記憶したものをどれくらいの時間覚えていられるかを表したグラフによると、
100個の英単語を覚えた場合、1時間後には、56%忘れて44個しか覚えていない。1日後には、74%忘れて、1週間後には、77%忘れて、1か月後には、79%忘れる。

一生懸命書いて満足しても、2か月後には2割しか覚えていない。ショッキングですね。

忘れないようにする対策は、何回も思い出すこと。ノートには、記憶のトリガー(つまりヒント)を書いておき、隠したら見えないように工夫して、隠して言ってみるのも良し。ノートを何十回も思い出せば、忘れ方がゆっくりになる。

ノートに満足感を覚えないこと。なんならきれいなノートでなくても広告の裏紙でもいい。ノートに書くより頭に入れること。

ノートは分冊にせず、全教科1冊のノートに書くこと。ポケットサイズのノートを持ち歩いて、ちょこちょこ何回も見れば、忘れなくなる。

1冊のノートにいろんなことを書いたり、黒ペンのみでメモ書きでまとめるだけのノートだったり、東大生の具体的なノートも紹介されていました。

と、ここまでが番組で紹介されていたことでした。

>>次ページ 人は暗記したものを忘れていく?

覚えたいことは書いてはいけないというよりは、覚えたいことは書くことで満足せずに何回も見直そうということですね。

人は忘れるものというは大前提ですが、一つ条件をつけておくのを忘れないように。

人は、「暗記したものを」忘れる。がより正確な表現ではないかと思います。人は、「理解したものは」忘れない。

覚えなくてはいけないことって、原理、メカニズム、理由を理解したとたん暗記の分野からはずれるんです。いったん理解しちゃえば、思考のプロセスを再度たどることができるから、暗記なんかしなくても、自然と思い出せるようになります。

私の勉強法は、いかに暗記を減らして理解に変換するかがテーマ。だから、国語や数学など理解型の科目を先に固めておいて、受験直前期になってから、社会や理科などの暗記型の科目を詰めました。

理解に変換できない暗記項目は、どうしてもでてきてしまうので、それは何回も見直せるように1冊のノートに集約していました。

最重要項目や自分の苦手項目だけを、1冊のポケットノートにまとめる。これも、超超超テッパンです!!

小学生のころから、1冊のノートに情報を一元化して、自分だけの辞書として常に持ち歩く癖ができていましたし、大学に入ってからも、薬学のいろんな分野(薬理学、衛生、物理、化学など)かばんに入る小さめのノートに弱点だけ書いてまとめていました。

勉強しても、情報がバラバラになってしまうと、数か月後にはやっていないのと同じ。

私にとって、「勉強」とは、「情報を集約する」ことです。

参考書やら問題集やら、膨大な量があるように見えますが、東大に受かるのに必要な知識なんか、全科目でも1冊におさまります。

理解した脳ミソさえ試験会場にもっていけば、知識なんか1冊のノート程度の分量しか必要じゃない。

試験を乗り切るには、集約ノートを作ること。家庭教育においても、とにかく最終形のノートは1冊にしぼるようお子さんにおすすめしてみてはいかがでしょうか。

注意点としては、なんでも1冊に書くのではなくて、試験直前に復習したいことだけ1冊にまとめること。その集約ノートだけは、捨てないノートなので、文字もキレイに、忘れがちな所は色をつけてまとめます。

あとは、以前のメルマガでも紹介しましたが、落書き・メモ用ノート、問題用ノート、授業用ノートなど、目的に応じてノートを使い分けていましたが、こういうノートは捨てていいノートなので字も汚く1色でもいい。

集約ノートに使える、かばんに入る小さめなノートを、お誕生日などにプレゼントしてみてはいかがでしょうか。思い入れがあるスペシャルなノートほど、何度も見るようになりますよ。

ランキングの続きはご登録の上、お楽しみください。

木村美紀が明かす家庭教育の秘策2014年11月バックナンバーから一部抜粋

木村美紀が明かす家庭教育の秘策
東大在学中にタレントとして活躍した木村美紀が「学び続けたい」と励む意欲の原点は、幼少時の家庭教育にあった!ここだから言える、木村家のユニークな教育メソッドが満載!
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