【5位 寝る直前に大事なことを】 ★★
いったん寝ると、頭が良くなる。
ドイツの心理学者ワーグナー先生がした実験によると、学習した直後と、学習してから8時間の睡眠をとった後、どちらがテストの結果がよかったか調べたところ、睡眠をとった後の方がテストの結果がよかったとのこと。
脳は、ノンレム睡眠という深い眠りの間に、記憶を整理して、情報を頭の中から取り出しやすくする。
特に寝る直前の記憶を再生する率が非常に高いので、寝る前の学習が効率的だと言われている。寝る前に覚えたい音声を聴くのも良し。勉強しながらそのまま寝ちゃうくらいがちょうどいい。
入眠には30分位かかり、ノンレム睡眠にいくまで90分のサイクルなので、一夜漬けするなら、最低2時間は寝た方がいい。
一夜漬けで寝る時間も惜しい時の暗記術としては、声を出す、動作をつける、歩くなど、視覚・発声・動作といったものに関連づけると効果的。
さらに暗記術としては、3倍速で言えるようにして、ほっといても出てくる状態にもっていく。自分の声を録音して、移動中もその音声を聴く。といったように自分なりの工夫をすべし。
と、ここまでが番組で紹介されていた方法です。
寝ている間に情報は取捨選択され、記憶は整理され定着する。これは、受験生の常識中の常識ですね。睡眠を削って勉強するのは非効率的だと、みんな知っています。
よく「受験期は毎日3時間しか寝ないで必死に勉強しました。」と自慢する人がいますが、というか私もそういう時期がありましたが(笑)。その頃の自分を振り返るとちょっとダサいですね。
睡眠は勉強をサポートする味方であること、普段からコツコツ勉強する方が長期的にみて記憶が定着すること、この2点を知っている今から見てみると、睡眠はむしろ長い方がカッコいいと思います。
付け焼刃の勉強でどうにかなるくらいの試験なら、誰でもやればできちゃうわけで、受験というものは、付け焼刃の知識じゃ太刀打ちできないから、知識を積み上げて合格を手に入れることに価値がある。
よく寝る子は育つ。よく寝る子は頭が良くなる。家庭は、まさに睡眠時間をコントロールできる場なので、お子さんの睡眠時間は無理に減らさないように気をつけましょう。
ちなみに、浅いレム睡眠、深いノンレム睡眠を繰り返す1サイクルは、約90分という説が巷に広まっていますが、睡眠学の権威である教授の話によると、90分というのは正確ではなくて、個人によっても異なるそうですので、ご注意を。
さて、長期記憶が重要な入学試験とちがって、学校の定期試験は、短期記憶だけで太刀打ちできるので、ときに暗記術は効果を発揮しますね。
体を使って覚える。音にして体にしみこませる。記憶するときは五感を刺激せよ!というセオリーは、昔からこのメルマガでも紹介してきた王道な方法ですね。
【4位 覚えたいことは書いてはいけない】 ★★★
人間は書いて覚えたと思うと、そこで安心してしまう。
しかし、エビングハウスの忘却曲線という記憶したものをどれくらいの時間覚えていられるかを表したグラフによると、
100個の英単語を覚えた場合、1時間後には、56%忘れて44個しか覚えていない。1日後には、74%忘れて、1週間後には、77%忘れて、1か月後には、79%忘れる。
一生懸命書いて満足しても、2か月後には2割しか覚えていない。ショッキングですね。
忘れないようにする対策は、何回も思い出すこと。ノートには、記憶のトリガー(つまりヒント)を書いておき、隠したら見えないように工夫して、隠して言ってみるのも良し。ノートを何十回も思い出せば、忘れ方がゆっくりになる。
ノートに満足感を覚えないこと。なんならきれいなノートでなくても広告の裏紙でもいい。ノートに書くより頭に入れること。
ノートは分冊にせず、全教科1冊のノートに書くこと。ポケットサイズのノートを持ち歩いて、ちょこちょこ何回も見れば、忘れなくなる。
1冊のノートにいろんなことを書いたり、黒ペンのみでメモ書きでまとめるだけのノートだったり、東大生の具体的なノートも紹介されていました。
と、ここまでが番組で紹介されていたことでした。