日本が善意だけで移民を受け入れると大変なことになるこれだけの理由

2016.02.25
by yomeronpou
 

占領地の認識ができていない潘基文

オランド大統領のような付け焼き刃でイスラエル・パレスチナの紛争が解決するはずもない。
彼はイスラエルとパレスチナの紛争の歴史を知らなさすぎる。それとも無知なのかもしれない。

そもそもイスラエルが1967年の第3次中東戦争の勝利によって獲得した占領地のうち、シナイ半島はエジプトとの和平成立後、段階的にエジプトへ完全返還された。しかし、北のシリア領のゴラン高原は、イスラエルが占領したままである。それは、シリアとイスラエルの間に和平が成立していないからである。パレスチナ西岸地区に関しては、ヨルダンが領有権を放棄し、もっかイスラエルが占領したままになっている。

この占領を不当だとパレスチナ側は言うが、いつから世界では和平条約が成立していない国同士の間で領土返還をするようになったのか? 

アッバスはイスラエルとの和平交渉さえしていない。それどころか、パレスチナ憲章には「イスラエルを抹消する」と明記した“対イスラエル敵対条項”を掲げたままである。

平和でない相手とは領土交渉はできない。それが世界の常識のはずである。

フランスのオランド大統領がどれだけイスラエルを脅しても、事態の改善にはつながらない。

ちなみに、国連の潘基文事務総長も、最近、イスラエルにパレスチナ西岸地区占領を不当だと声高に言っている。もし彼がそう主張するのであれば、彼は、まず李承晩大統領時代の韓国が日本から奪った竹島を日本に返還させ、またロシアに北方領土を日本に返還させてから、その上で、彼は、イスラエルとパレスチナに領土交渉をせよと促すべきである。

第1の危険:イスラエルと周辺国との摩擦

本紙の考えでは、2016年に中東が抱えている密かな危険は、2つある。

1つ目は、パレスチナのガザ地区を武力で支配しているハマスが、イスラエルとの国境沿いに、連日1,000人を動員して、空爆にも耐える地下30mの深さに、地下トンネルを掘削し続けていることである。Z—dayには、国境沿いの秘密の出口から、一斉に地上へ躍り出て、イスラエル側を攻撃し、混乱させ、可能ならば地上戦でイスラエル軍を撃退しようと狙っている。
この種の潜在的攻撃の可能性は、イスラエル北部のレバノン及びシリアとの国境沿いの地区でも一昨年あたりから確認されている。イスラエル側のキブツやモシャブなどの住民は、夜になると地下から掘削音が聞こえてくると、治安機関に報告していた。

案外、ガザのハマスと、レバノンのヒズボラとが共同で対イスラエル作戦を挙行する可能性はあり得る。もちろんイスラエル側としても無為に傍観しているわけではない。そうした不意打ちは、イスラエル側に相当の打撃を与えるかもしれない。しかし、最終的には非常事態に対処できる戦略を普段から持ち合わせているか否かが、勝敗の行方を左右する。その場合、最終的には、包括的な作戦と戦略を有しているイスラエル側が有利に勝敗を決するであろう。

第2の危険:イランのミサイル開発

2つ目の危険は、イランの弾道ミサイルである。

現在イランの主力弾道ミサイルは航続距離800km〜2,200kmであるが、最近開発したロケットは航続距離4,000kmから5,000kmに伸びた。そのことは、イランが打ち上げている最近の観測衛星の軌道の高度から窺い知ることができる。

今回、米国などとの核開発協定によって、海外との貿易制限が解けた。それで、イランは、世界中の銀行で凍結されていた預金1000億ドル、ならびに凍結されていない海外資産300億ドルを自由に使って、早速、精力的にロケット開発用機材を西側から買い付け始めている。

イランは、目下、航続距離20,000km、大西洋を越えてアメリカ大陸を狙える弾道ミサイルの開発を急いでいる。それが完成すると、米露と肩を並べることが出来る。そうなれば、世界のイスラム教諸国もイランの傘と権威のもとにひざまずくようになる。

イランは弾道ロケットを山岳地帯の山腹に格納している。それは山の頂きから500mの深さの地下である。この深さだと、敵がミサイル攻撃をしかけても、外部から施設の破壊はできない。

イラン最高指導者ハメネイは事あるごとに、アメリカを警戒せよと国民に呼びかけている。
彼の考えでは、米国などとの核平和利用の協定は単なるゼスチャアに過ぎない。彼が願うことは、イスラムの世界制覇であり、イスラム諸国の間で教祖フセインが失ったマホメットの後継者カリフの地位をシーア派のイランが回復することである。

イランと周辺国との平和は、その機会到来までの時間稼ぎでしかない。その意味では、今後、イランは、イスラムの聖地メッカを守るサウジよりも危険かもしれない。

image by: Lukasz Z / Shutterstock

 

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