松下幸之助&本田宗一郎に学ぶ、「怒る」と「叱る」の違い

 

「叱る」の中の「価値観」と「企業文化」の浸透

「叱る」という行為は、強烈な意思表示です。

「私心」のない「公」から発した「叱り」は強烈な経営者の「価値観」の表明です。松下さんは、あえて多くの社員のいる「公」の場で叱ることも結構あったようです。これは松下さんの経営者としてのメッセージです。

これに対して本田さんは、本田さんの「価値観」に反することがあると瞬間的に怒りを発したようです。

これらの強烈な「叱る」の「価値観」にかかわる行為とメッセージは、社員にとって、「何が大事」かを直接的に感情のレベルまで強く伝えます。私心があれば、それはマイナスの風土を形成します。公の立場から発せられる「叱る」の波動は、企業の強みの根幹になる首尾一貫した「価値観」の習慣、「企業文化」となり、全社員の無意識レベルの「考え方」や「行動」となり企業を成長に導きます。

「叱る」は叱るべき時は、私心なく「叱れる」ことが大切です。

image by:Shutterstock

『戦略経営の「よもやま話」』
戦略経営のためには、各業務部門のシステム化が必要です。またその各部門のシステムを、ミッションの実現のために有機的に結合させていかなければなりません。それと同時に正しい戦略経営の知識と知恵を身につけなければなりません。ここでは、よもやま話として基本的なマネジメントの話も併せて紹介します。
<<登録はこちら>>

 

『叱り方ハンドブック (中経出版)』
 部下の叱り方で悩む上司なら必携の「叱り方の辞書」

print
いま読まれてます

  • 松下幸之助&本田宗一郎に学ぶ、「怒る」と「叱る」の違い
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け