「う~ん、マンダム」のあの会社は今、「女性向け枕」で最高売上高更新

 

まとめ(戦略ショートストーリー)

40代の働く女性をターゲットに「美容と眠りの専門家のノウハウ」に支えられた「美容ケアにつながる」「ぐっすり眠れる」という強みで差別化を実現しています。

「美育枕」という名称で、普通の枕ではなく美容に効果がある枕であるという価値を表しつつ、エビデンスや返品保証などで顧客の購買に至るハードルを下げています

■分析のポイント

「新しい組み合わせ」

マンダムの美育枕は、「眠り美容を組み合わせることでヒットに結びつけています。つまり、枕と美容という新しい組み合わせがオリジナルのアイデアとなり、差別化のベースになっています。

何が言いたいかというと、オリジナルのアイデアを生み出すためには、いかにして「新しい組み合わせ」を見つけるかが重要ということです。例えば、美容関連では、旅行会社が「旅行」に「美容」を組み合わせたツアーを企画して人気なようです。

また、美容といえばコラーゲンが有名ですが、このコラーゲンは、「食べ物」や「飲み物」など、多くのものと組み合わされていますね。最近では、ユーグレナ(みどりむし)がさまざまな飲食物と組み合わされています。

すでにあるかもしれませんが、試しに「美容」と身の回りのものを組み合わせてみますと、「美容とメガネ」、「美容と時計」、「美容とカバン」、「美容とノート」など、いろいろと組み合わせることはできますね。これらのように美容と何かの組み合わせが、世の中に出ていない新しいアイデア価値につながるかもしれません。

また、美容以外の事例でみてみますと

  • ウォークマン
    →歩きながら、音楽を聴く。つまり、音楽プレイヤーと歩くということを組み合わせたことが新しいアイデアとなり、ヒットにつながりました。
  • ヘルシア緑茶
    →のどを潤おしながら、脂肪を燃焼する。つまり、緑茶と脂肪燃焼ということを組み合わせたことが新しいアイデアとなり、ヒットにつながりました。
  • 木村飲料(「社員全員が猛反対。「カレー味のラムネ」はどうやって生まれたのか?」参照)
    →ラムネと組み合わせたのが、カレー、わさび、お茶、バナナなど。コーラと組み合わせたのが、たくあん、うめぼし、生八つ橋など。オリジナルの組み合わせを追及することで、支持を得ています。
  • 鳥貴族(「なぜ居酒屋「鳥貴族」は、280円均一で東証1部に上場できたのか?」参照)
    →焼き鳥居酒屋に均一価格を組み合わせたことが、成長している理由の一つになっています。

などなど、既存の要素に別の要素を組み合わせることで、ヒットにつながった事例はたくさんあります。というか、新しいアイデアと言われるものはほとんどが、既存の要素に別の要素を組み合わせたものです。

世の中の商品やサービスが何と何を組み合わせたものなのか、という視点で見てみると視野が拡がると思いますので、ぜひお勧めです。

image by: Shutterstock

 

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