明暗くっきり。失速ユニクロと好調しまむらに見る業界のジレンマ

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業績が伸び悩む「ユニクロ」に対して絶好調の「しまむら」。その勢いの差は決算書を見ても一目瞭然です。しかし、無料メルマガ『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』の著者で店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんは、しまむらも今後ユニクロと同じ轍を踏む可能性があると指摘、そこには「アパレル産業の課題」が横たわっているとしています。

ユニクロの失速としまむらの快進撃から見えること

こんにちは、佐藤昌司です。ファーストリテイリングの2016年8月期決算は衝撃的なものとなりました。売上高は前年同期比6.2%増の1兆7,864億円と増収になったものの、当期利益は56.3%減の480億円と大幅な減益となりました。国内ユニクロ事業が足を引っ張った形で、売上高は2.5%増の7,998億円でしたが、本業のもうけを示す営業利益は12.6%減となる1,024億円と減益になったことが大きく影響しました。

国内ユニクロ事業の不振は、14年の秋冬商品を平均5%値上げし、15年の秋冬商品も平均10%値上げしたことで客足が遠のいたことが主な原因です。価格が割高となったことに消費者が拒否反応を示しました。

ユニクロの価値は高品質で低価格」にあります。「高品質」と「低価格」の2つの価値のうちの1つである「低価格」の価値がなくなってしまえば、ユニクロの価値の半分がなくなってしまうも同然です。消費者が拒否反応を示すのも無理はありません。

値上げにより「低価格」に疑問符がついた形です。消費者の離反を招きました。加えて、「高品質」の点においても万全ではない状況です。かつては、94年発売の「フリース」、03年発売の「ヒートテック」、09年発売の「ウルトラライトダウン」といった商品が高機能を武器に大ヒットしました。しかし、それら以降はヒット商品に恵まれていない状況が続いています。

これは、アパレル製品における「高品質の限界を露呈しているように思えます。アパレル製品における品質を構成する要素は限られています。「温かい」「涼しい」「軽い」「小さい」「薄い」「丈夫」といったところでしょうか。例えば、精密機器製品などの分野であれば、テクノロジーの進化により全く新しい機能を生み出すことで高品質を実現することができます。しかし、アパレル製品ではそれが難しいと言えるでしょう。

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