トヨタも屈した。トランプの「ヘイト政治」で世界秩序はどうなる?

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いよいよ今月20日、米大統領に就任するトランプ氏ですが、1月6日にはトヨタによるメキシコ工場新設を批判すると共に「米国に輸入するなら高関税をかける」と警告するなど、SNSによる「お騒がせ発言」が止む気配はありません。これらを受け、メルマガ『国際戦略コラム有料版』の著者・津田慶治さんは、「トランプ氏は本気で保護貿易を行うつもりであり、世界は確実に大恐慌へと向かう」と分析、さらにこの機に乗じて世界覇権を取りに来る中国の動きと日本の取るべき対策についても記しています。

世界秩序が変わる時に戦争が起きる

よもや、米国の指導者が法治を破棄して、中国と同じような人治主義者になるとは見通していなかったが、2017年の混乱の原因の多くが、米国発になることが確実である。その検討。

トヨタなど海外企業にも介入

1月6日、トランプ次期大統領はツイッターで、トヨタがメキシコに新設するカローラの工場を批判して、米国輸入には関税35%が必要であると投稿。

このため、1月6日の株式市場では、自動車株が軒並み下落した。この介入により、トランプ大統領は、NAFTAの再交渉を行うことを示唆したことになる。

また、メキシコの国境に壁を作る予算を取る手続きをして、それを批判する記事に対して、米国が壁の費用を出すが、その費用はメキシコに請求すると述べている。選挙期間中に公約したことを実行するようである。

ということで、トランプ次期大統領は、公約実現に本気である。よって、保護貿易も行うことになる。中国からの輸入には関税45%であり、メキシコからの輸入には関税35%になる。

これは貿易戦争になり、世界経済を大幅に縮小させることは、1930年のストーム・ホーリー法で実験済であるので、確実に世界は大恐慌に向かう。もし実施したら、株価は1万円割れも起こり得る。

しかし多くの人達が、それでは米国も返り血を浴びる事になるので実行しないと言ってきたが、つい最近のツイッターの投稿を見ると、その期待はしない方が良いことがわかるはずである。

米国の製造業労働者は、工場が海外に移転せず、米国内に新設されて大きな利得を得るので、世界が大きな損をしても、特にメキシコや中国が大損をしても関心がない。というより、労働を取り戻しただけで、悪いことをしたとは思わないはずである。

しかし、まだ市場関係者、特にテクニカル分析に基づく評論家は、4ケ月後には2万4,000円まで行くと述べているし、まだ多くの評論家も米国経済は良くなっているので、経済的な観点からもしないと見ているようである。7月まではトランプ上昇相場が続くなどと述べている。

政治が経済に対して非常に大きいダメージを与えることを知らないのか?

この違いは、見ている目線が違うことから来る。あくまでもトランプ氏は、米国経済や米企業経営者ではなく、米製造業労働者だけの観点から見て、その人たちにとって良いことを行う政治をするのである。

早く、トランプ氏の異常な政治観点を見て、市場から回避しないと大損をすることになる。あらぬ期待をせずに日本企業の経営者も、真のトランプ氏の異常性を見るべきなのである。

見方によっては、北朝鮮の金正恩委員長と同じような視点の持ち主であると理解することである。

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