トヨタも屈した。トランプの「ヘイト政治」で世界秩序はどうなる?

 

日本はどうするか?

難しいのは日本の立場である。日本もロシアとの関係改善を図ろうとしている。しかし、中国との関係を改善するには、在日米軍を撤退させないと中国との関係は改善しないし、日本人の多くが中国より米国の方が良いと思っている。

中国軍が米国を脅かす軍に成長しているので、米国も自国防衛には前進基地が必要であり、その基地として日本は重要な存在なはずである。ということで、米国も自国防衛のために、日本との同盟を止めることはない。

日本には日米同盟を維持して中国とは対峙していくしか選択肢がない。

しかし、在日米軍維持費を全額出せというトランプ氏の演説を日本は、駐留経費の75%を出していると反論して、納得してもらったようであるが、日本自体の防衛費が少ないと安全保障担当補佐官のフリン氏はクレームをつけている。

トランプ氏は、尖閣諸島などの無人島を中国軍が取ったような場面では米軍を出動させないから、日本は自主防衛力の増強を行う必要にもなっている。

米国は自国の防衛のために日本に駐留しているのであり、日本を守るために駐留しているわけではないために、日本の自衛力、特に最初に核ミサイルが飛んでくるので、その防衛をどうするのか、日本自体が考える必要にある。

ということで、日本の米国離れも必要なことになる。日本が防衛力を強化して、中国に対峙する必要になっている。中国は米国を抜くかも知れない軍事力を持つ可能性もある。心して準備が必要である。

益々、日本にとって難しい時代になってきた。

さあ、どうなりますか?

image by: txking / Shutterstock.com

 

国際戦略コラム有料版』より一部抜粋

著者/津田慶治
国際的、国内的な動向をリアリスト(現実主義)の観点から、予測したり、評論したりする。読者の疑問点にもお答えする。日本文化を掘り下げて解析して、今後企業が海外に出て行くときの助けになることができればと思う。
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