トヨタも屈した。トランプの「ヘイト政治」で世界秩序はどうなる?

 

北朝鮮に対して

その北朝鮮の金正恩委員長は、米国まで届くICBMが完成直前であると述べると、それに対してトランプ氏は、、「そんなことは起こらない」と断言した。

トランプ氏は、短期的な観点からしか事態を見ていない。新しい問題が起きると、それもそれだけを解決しようとする。長期的戦略的な視野がない。このため、金正恩委員長の脅しに対して、トランプ氏は、それを否定することで脅しを無効にしたのである。

金正恩委員長は、ブラフで世界を動かそうとするが、そのブラフに対して、より大きなブラフをトランプ氏は行うことになる。ブラフの応酬になる。このため、トランプ氏は自身の評価を左右するようなレッドライン(越えてはならない一線)を引いてしまったようである。

もし、ICBMの実験を北朝鮮がしたら、トランプ氏は暴発してしまう可能性がある。子ども同士が、言い合い後、引くに引けないでけんかになるのと同様な紛争になる可能性がある。

トランプを脅したことで最初の犠牲者は北朝鮮となるような気がする。北朝鮮が最初に血祭りに上げられる可能性も出てきた。

世界秩序が変化する

ワシントン・ポストに「2017年新しい世界秩序」という記事が出ているが、この中で米国が世界の警察を止めるので、世界的な混乱が必至であるという。

イアン・ブレマーは、米国が孤立主義になると、中国が思いのほか早く世界覇権を確立するとしている。

ベンアミ氏は、米国は現実政治ではなく、理念政治になる。イアン・ブレマーもトランプ氏は、ケネディーに似ている。世界にかかわらず米国の理念を復活していくことになるという。

どちらにしても、米国がポジションを変えると、世界に混乱が起きることは間違いない。

今までの歴史を見ると、このような時、経済的に一番強い国が覇権を取る可能性が高い。とすると、中国が米国の代わりに世界の秩序を確立してくる。

この有料版で、経済的な発展がなくなったら戦争が起きるとしたが、まさに近々の問題になり始めてきた。世界秩序が変わる時、今までも多くの大戦争が起きている。戦争を起こさずに、平和的に世界秩序の変更ができるとは考えにくい

このため、デュテルテ・フィリピン大統領は米国が頼りにならないと、さっさと中国とロシアとの同盟関係を構築し始めている。ベトナムも中国寄りにシフトさせ始めている。インドネシアも豪州との共同防衛を破棄して、中国寄りにシフトし始めた。東南アジアの米国離れが深刻化してきている。パク大統領退任後の選挙で選出される大統領になると、韓国も中国寄りにシフトする可能性が高い。

世界は、米国後を睨んだ動きをしている。

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