【書評】すしざんまいを日本一有名な寿司屋にした「3人の女性」

 

出典は、最近読んだこの本です。有名寿司店「すしざんまい」の木村社長の著作。経営判断のスピード感がとてつもなく凄いです。

51ovpS3yT7L

マグロ大王 木村清
(木村清 著/講談社)

データだけでは実態は分かりません。市場調査をしてみたり、売上状況を見たりして、「この時期や時間帯やお客様は来ないものだ。この時期や時間帯にしか来ないものだ」とデータの数値を見ても、それはあくまで今までの状況の表面の話です。

「行きたくても、行けなかった」
「知らなかったから、行かなかった」

という人の気持ちは、そこには表示されていません。だから、新しいビジネスを生むというのは、そんなデータには表示されていない、隠れた需要を感じ取ったり、信じたりしなければなりません。

「こういう人たちは、こんなサービスがあったらいいのにと思っている」
「こういう人たちには、こんな商品があれば便利に違いない」

という新しいマーケットを生み出すためには、現況のデータだけでは分からないのです。

そして、実際にやってみてお客様が来なかった、売れなかった、といっても、「ここには需要はないんだ」と簡単に判断してはいけません。必ずどこかに、それを必要としている人がいます。それを見つけることができることこそ、経営者やマーケティング担当者のセンスです。

「これまで誰も手を差し伸べてくれなかったから、こんな商品・サービスを待っていた!」という人たちにとっては、出てきた選択肢は一つしかないのですから、一斉に頼りにしてくれて、市場を一気に掴めます。

まだまだ、そんな手付かずのマーケットが、世の中にはたくさん隠れているのです。

【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)

  • 自分たちの業界ではほとんど進出していない、もしくはほとんど売れていない、時間帯、エリア、価格帯、曜日などの範囲をノートに列挙する。
  • そこに業界人が誰も進出していないことで困っている、不便をしている、という人たちにはどのような人がいるか。ノートに列挙する。

 

 

弘中勝この著者の記事一覧

<まぐまぐ大賞2015・ビジネスキャリア部門第1位受賞/まぐまぐ大賞2014・総合大賞受賞> 連載5,000回を突破した、次世代を切り拓くビジネスパーソン向けの情報メディア。ご商売に活かせる発想源を毎日お届け。世に価値あるものを提供したい経営者・マーケティング担当者だけ、お読み下さい。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 ビジネス発想源 』

【著者】 弘中勝 【発行周期】 日刊

print
いま読まれてます

  • この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け