知りすぎなければ裏切られない。プロが教える人間関係の作り方

 

映画や漫画などで、「人にはそれぞれ他人に言えない過去があるものさ」みたいなセリフが出てきますが、あれをきちんと押さえておけばいいわけです。そのセリフは「隠し事はそっとしておいてやりな」という意味であることがほとんどですが、隠し事や秘密ではなくても、別に言う必要がなかったから言っていないだけということだって無数にあります。

そういうものはあって当たり前ということを意識しておくことが大事です。人と人とのコミュニケーションにおいて、知らないことがあるというのは弊害に思えますが、実は決してそうではなくて、それが普通だとそんなに衝突や落差も起きにくくなります。

もちろん、「いや、そんなことはない。人間隠し事があるよりも、お互い何から何まで分かっていたほうが信頼が生まれる」なんていう意見を持つ人も多いでしょう。しかし、一流の技術が結集しているような現場では、その一流の技術だけを信用しているが別にそれ以外のことは全く問わないし無関係、という関係の方がスムーズにことが運ぶこともあります。

プロはプロとしての仕事をきっちりこなすがそれ以外のことはノータッチ、というつながりもまたプロ同士の信頼関係の一つです。それを、例えば「あの男性は元ヤクザだ」とか、「あの女性はかつて風俗嬢だったらしい」とか、そんな必要とする技術以外のところでとやかく言う人はただの感情論であることが多く、その感情論によって信頼すべき技術や能力を信頼しなくなるというのは、ロスでしかありません。

「人には知らない一面があって当たり前」ということを知っている人は、本当に必要な人間関係というのを分かっている人です。そういう人ほど、上手に人を使いこなし、上手に人脈を増やしていきます。

【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)

  • 自社の社員や仲間のプロフィールで、必ず知っておきたいこと、必ず把握しておきたいは何か。ノートに列挙する。
  • そこに書かなかったこと以外は、本人には無理に聞かない、というルールを決める。

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【著者】 弘中勝 【発行周期】 日刊

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