受信した相手のメールを引用して返信するのは失礼に当たらない? 「下記」と「以下」ってどちらを使えば? 今回の無料メルマガ『仕事美人のメール作法』では、読者の方々から寄せられたそんなメール作法のお悩みに、著者の神垣あゆみさんが回答しています。
相手の文章の引用は失礼?
□質問□
「インラインにて失礼します」という書き出しで、相手のメールの引用文を貼り付けて、それに対して回答するようなメールの書き方をするのですが、それは「失礼」なのでしょうか?
引用することが、ビジネス上では丁寧な作法ではないと捉える方がいるのでしょうか?
●例
——–
>打合せの件、ご都合のよい日時をお知らせ願います。
2/21(月)午後、または2/23(水)終日で調整可能ですが、2/21(月)15時から16時でいかがでしょうか?
——–
私は、相手から受信したメールの「この部分に対して回答しています」が明確になり、むしろ丁寧なのではないかと考えています。また、相手がいくつかの質問を記載していた際に、回答漏れを防止することも期待できます。
やはり、相手との関係(クレーム客、顧客、上司など)で引用文を使うかどうか判断するのが適切なのでしょうか? (読者 T.Mさん)
□回答□
質問にある「インライン」とは、メールの返信をする際、相手の文章を全文引用して、応答文を数行おきに挟んでいくような書式を指します(IT用語辞典 E-wordsより)。
相手のメール文を引用することが失礼に当たるか否かは、会社や個人により捉え方が異なると思います。
返信のたびに全文引用を繰り返した場合メールの文字量が無用に増えるため、それを相手に対して失礼と捉えるケースは実際にあり、私の客先でも、相手のメール文は引用しないと社内で徹底している会社があります。
ただ、このように引用しないケースより引用しているケースの方が実感としては多いです。理由はT.Mさんの質問にあるように相手から受信したメールの「この部分に対して回答しています」ということが明確になり、分かりやすいからでしょう。
このように相手のメール文を引用して返信する利点もあるので「引用は失礼」とは一概に言えないと思っています。私自身は、引用するかどうかは相手のルールや習慣に合わせるようにしています。
「下記」か「以下」か?
□質問□
以前からお尋ねしようと思っていましたが、会社での書類の記載について伺います。
会社では色々な稟議や、許可申請が上がってきますが、申請者の記載方法に下記2種類があります。
- 1)下記申請(を)ご許可下さい。
- 2) 以下の申請、ご(を)ご許可下さい。
要するに「下記」か「以下」のどちらかという問題ですが、理由は特にないものの、私は「下記」の方がしっくりくると思います。ご教示頂ければ幸甚です。 (読者 Tさん)
□回答□
「下記」も「以下」も会社関係の書類やメールでよく使われている言葉です。
意味を調べてみると「下記」は、ある文章のあとに書き記すことや、その文章を指します。対して、「以下」は、これから後に述べることを指す以外に、
- 数量・程度がある基準を含み、それよりも下であること
例)100円以下は切り捨て - 代表として挙げる語をはじめとして、それに類するもの全部
例)社長以下の役員全員
といった意味もあります。
「記」で始まり、「以上」で終わる「記書き」がビジネス文書では
※ 参考
【仕事美人】「記書き」に注目< メール仕様に書きかえる(3)>VOL.1535
「記書き」の上にくる文では、「下記の通り」と「記書き」を指す
辞書には、「以下」とは「下記」のこととしているものもあり、下
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