素人が自分の本を出すにはどうすれば良いか。経験者に聞いてみた

 

そして、今回はここが一番伝えたいことなのだが、最初に書いたものを誰に見せるかが最重要である。これは、絶対に肯定的な人がいい。私の場合、現さくら社の社長、横山験也先生だった。「とにかく書いたのを持ってきなさい」と言われ、持ち込んだ。

この先生にはその前にも「チャンスがあったらまず手を挙げろ」といったことも教わっており、私の人生に大変な影響を与えた人物である(そもそもを辿ると、師匠の野口芳宏先生からのつながりである)。残念ながら諸々の事情から、この後さくら社からは出版できなかったのだが、励まされ、色々手配してくれた。そして、ある出版社の編集者の方から痛烈な批判を受け、根本的に書き直すに至る。

私の最初の原稿は、お蔵入りである。しかし、これが土台になっている以上、無駄にはならなかったといえる。

この順番が大切である。最初に肯定的に見てくれる人がいて、これを認めてくれる。やがて、的確にダメなところを批判してくれる人に当たり、直すに至る。この順番が逆だと最初に挫けて終わってしまう。やはり、まずは自信が満たされるところからスタートし、厳しい世界で戦うようになるというのが定石である。

だから、最初に見せるべきは肯定的な人批判的な人に見せるのはいずれ必要なのだが後回しにした方がいい。そうしないと、自分の中の「アーティスト」が挫かれることになる。

以前からのメルマガ読書の方々はご存知の通り、この後私の道を切り開いてくれたのは、親友の飯村友和氏である。私のブログ記事を読んで、肯定的に受け止めてくれ、「一緒に本を書こう」と誘っていただいた。それが私の初の共著による単行本『子どもの顔がパッと輝く! やる気スイッチ押してみよう! 元気で前向き、頑張るクラスづくり』として世に出た。夢を応援してくれる人に当たるためにも、その人に出会う前の段階は自分で済ませておくことである。

とにかく書くそれを信頼できる肯定的な人に見てもらう。このステップがコツである。

そして、「いつかとお化けは見たことない」のだから、今動くこと。そのために、新年度からの実践を記録しておくこと。「いつか自分の本を書きたいと思っている人へ、ちょっとだけ前を歩いている私からのアドバイスである。

image by: Shutterstock.com

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