【書評】ありえないほど社員を大切にしたら23年連続黒字になった

 

さっそく、気になる部分をチェックしていきましょう。

再建がすめば、その実績を手土産にして親会社に戻るつもりでした。1年目に会社が黒字になっても社員の反発が続いたのは、そんな私の気持ちが透けて見えていたからでしょう。(中略)いざというときに戻る場所があっては、社員はついてきません(中略)私は、再建2年目に、3期6年務めた日本電子の取締役を退任することを決め、背水の陣を敷いて日本レーザーに専任することにしたのです

お金も、時間もかけず、社員のモチベーションを高める方法が「2つ」あります。それは、「社長の笑顔」と「社員の声がけ」です

よい報告は笑顔で聞く。トラブルなどの悪い報告は、もっと笑顔で聞く

「笑顔は、社長の仕事」であり、「笑顔は、社長の能力」

「今週の気づき」では、「どのようなトラブルがあったのか」「そのトラブルに対し、どう対処していくのか」を全社員が報告します

「今週の気づき」は、自分が経験したり、見聞きしたりした出来事に対して、評論的にコメントするのではなく、自分の「決意」を表明するものです。「そうしたいと思います」と感想を記したものについては、「したい」ではなく、「そうします」と書き改めるように指示します

私は、人生の喜びは「4つ」あると考えています。
ひとつ目は、「ほかの誰かに必要とされる」こと。
2つ目は、「ほかの誰かを助ける」こと。
3つ目は、「ほかの誰かに感謝される」こと。
4つ目は、「ほかの誰かから愛される」こと。
このうち、最初の3つは、働かないと得られない喜びです。

経営者は「働く喜び(人生の喜び)」を知る雇用者をひとりでも多く増やす責任がある

◆社員が絶対に辞めない「3つ」の条件

  1. 「言いたいことが何でも言える明るい風土がある」
  2. 「社員が会社から大事にされていると実感している」
  3. 「会社は自分のものだという当事者意識を持てる」
  • ダブルアサインメント/2人担当制。取引先1社に対して担当者を2人配置する
  • マルチタスク/ひとりが複数業務や取引先を担当する

ダブルアサインメント」と「ダブルタスク」の導入を始め、ワーキングマザー、高齢者活用のポイントがきちんと書かれています。終身雇用と時短のハイブリッド。これは、これからのマネジメントの基本になるかもしれませんね。

ぜひ、チェックしていただきたい一冊です。

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Amazon.co.j立ち上げに参画した元バイヤー、元読売新聞コラムニスト、元B11「ベストセラーBookV」レギュラーコメンテーター、元ラジオNIKKEIレギュラー。現在は、ビジネス書評家、著者、講演家、コンサルタントとして活動中の土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介。毎日発行、開始から既に4000号を超える殿堂入りメルマガです。テーマ:「出版/自分ブランド/独立・起業」

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【著者】 土井英司 【発行周期】 日刊

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