経験談が有効なとき
「病気療養中あるいは療養後の相手に、聞かれもしないのに自分の経験談を語るのはNG」と書きました。
しかしこの経験談が、失敗して落ち込んでいる相手、特に部下や後輩には有効な場合もあります。
経験の浅さゆえにミスが続いたり、トラブルで自信を失ったりということは誰にもあること。失敗して落ちこむのは、本人が責任を感じ、周囲に迷惑をかけた自分自身を責めているからです。
それをさらに責め立てて相手を追い込むより、「私も似たような経験をしたことがあってね」とその時の状況や、どのように対処したかを伝えることで相手の気持ちは上向きます。
ミスやトラブルを招いてしまい、どうしたらいいか分からない相手には、こういう方法があるよ、と自分が経験した事例を伝えるのも一つの方法ではないでしょうか。
ただ、この場合も経験談が自慢話や昔を懐かしむだけの話にすり変わらないように注意を。
「私が若い頃は…」とか「昔はもっと~だった」という話は語る本人は気持ちの良いものですが、語られる側にとっては迷惑でしかありません。これも自戒を込めて、気をつけなければと思っています。
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