単なる無駄づかい? マンションで地震保険は本当に必要ないのか

 

以前の記事、「大地震が来たら公費解体と腹をくくる?」で書いたように、大震災で大きく破損したら、公費解体して管理組合を解散すると覚悟しているというのであれば、それも選択だと思いますが…。

そうはいっても、お金がなければ保険も掛けられない…というのも現実でしょう。

では、地震保険の保険料はどのくらいか…戸当たり月額でみれば、それは、決して負担できない額ではないのです。

保険料は様々な条件によって変わってきますので、一律に示せるものではないのは承知で、勉強会では、ある具体的な事例を示して頂きました。

東京都(もっとも保険料が高い地域)、鉄筋コンクリート造50戸地震保険の保険金額は1億円(戸当たり200万円)。保険料は10%割引があるとして、年間保険料は20万3,000円(戸当たり4,060円)。月にすると戸当たり340円ほどです。

どうでしょうか。万が一のときの安心料として払うのに、決して大き過ぎる額ではない…と思いませんか。そのへんのことを、丁寧に組合員に示した上で、どの選択をするかを決める必要があるのではないかと思うのです。

で、もし、被害が少なくて、保険金の支払い額が少なかったとしても、それは、被害が小さかったことを喜ぶべきことなのです。十分再建ができますから。

地震保険は、万が一の時に、資金的に自力再建が難しそうなマンションほど必要な保険と言えるのではないでしょうか。

image by: Archcultures / Shutterstock.com

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【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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