トランプ長男の「告発」は見せしめか?米ロ接近を阻みたい影の勢力

 

ところで、ジュニアさんとロシア人弁護士の間には「仲介者」がいました。

ベセルニツカヤ弁護士との面会についてトランプ・ジュニア氏は、「選挙運動に役立つ情報を持つかもしれない人物」に会うよう知人に言われたと説明した。米紙ワシントン・ポストによると、この知人とはロシアの音楽業界とつながりのある音楽広報業者ロブ・ゴールドストーン氏。10日付のニューヨーク・タイムズ紙によると、このゴールドストーン氏はトランプ・ジュニア氏にメールで、ロシア政府が父トランプ氏を大統領選で支援している、面会を求めている人物の情報もロシア政府のそうした取り組みの一環だ──と書き送っていた。ゴールドストーン氏はそうしたメールの内容について、同紙に否定している。
(同上)

ロシア政府が父トランプ氏を大統領選で支援している、面会を求めている人物の情報もロシア政府のそうした取り組みの一環だ」と知人のメールに書かれていて、ジュニアさんは、それを承知であった。

「ゴールドストーン氏はそうしたメールの内容について、同紙否定している」。

このゴールドストーンさん、「ウソをついていた」ことが明らかになっています。なぜか? 何と、トランプ・ジュニアさん自身がメールを公開してしまったのです。ロイター7月12日付から。

トランプ・ジュニア氏はツイッターで、問題の会合を取り持ったパブリシストのロブ・ゴールドストーン氏が同氏に宛てた2016年6月3日付のメールを公表。ゴールドストーン氏は同メールで「ロシア政府のトップ検事が公文書に加え、クリントン氏に不利となる情報および同氏のロシアとの対応に関する情報をトランプ陣営に提供することを申し出た。あなたのお父さんに非常に役立つだろう」と指摘。さらに「これが高官レベルの機密情報であることは明確だが、ロシアと同国政府のトランプ氏に対する支持の表れといえる」と述べている。

 

トランプ・ジュニア氏は、メールのやり取りを公表したのは「完全に透明であるため」とし、問題の弁護士は「何も提供する情報を持ち合わせていなかった」と説明した。

「これが高官レベルの機密情報であることは明確だが、ロシアと同国政府のトランプ氏に対する支持の表れといえる」だそうです。ジュニアさん、「おお! ヒラリーをぶちのめす機密情報が得られるぞ!」と思い、喜んで会ったのでしょう。

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