ダメな経営者ほど、同じ業界の「成功例」ばかり聞きたがる理由

nakakubo20170818
 

次こそは、次こそはと思いながら、成功事例がたくさん載ったビジネス本を買い漁っているようでは、この先ろくなことにならないようです。今回の無料メルマガ『ビジネス真実践』では著者で戦略コンサルタントの中久保浩平さんが、「成功事例から学べることは意外と少ない」と前置きした上で、あまり注目されない失敗事例から何を学ぶべきかについて持論を展開しています。

失敗から学ぶ理由

売り上げが伸び悩んでいるという会社やお店の経営者からのご相談を受けると、決まって「弊社と同じ業界での成功事例を教えてください」というような経営者が一人や二人必ずいます。「なぜ知りたいんですか?」って尋ねると、「ヒントになるからです」と応えてくれます。

他社の成功事例を知ることで、「どうすれば上手く行くのか?」「なぜあの会社は成功しているのか?」、そのヒント、秘訣をうかがい知ることができるので、上手くいっていない会社にとってはまさに教科書、教材に思えるようです。

失敗事例満載の私の書籍とは違い、成功事例満載のビジネス本が売れるのもうなずけます。参考までに私の本です。

『ビジネス真実践』国際語学社

ですが、成功事例が正しい教科書、教材であってもそこには既に出来あがった答えがあるため、それ以上の思考や発想力を養うことはできません。よって、他社以上の成功を収めることができません。「こうやればいいんだな」と、そこでゴールを決め込んでしまいそれ以上のことを考えることが無くなってしまうからです。

ですので、成功事例は、1つのヒントにこそなれ思考力や発想力を養う教材にはならないし、事例以上の成功を収めることはできません。視野が拡がるようで拡がらないということです。

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