加計・獣医学部の設計図でバレた、疑惑の「建設費192億円」

 

だが、これで万が一の事態に対応できるのだろうか。最大の問題はBSL3施設が別棟になっていないことだ。

普通の壁ひとつ隔てた隣には学生室や研究スペースがある。何らかのミスや故障等により実験室内で感染が起きた場合、感染者が、室外に出ただけで、この建物内が汚染され感染が広がる恐れが出てくるだろう。あまりにも無神経ではないか。

BSL3について、WHOの指針には「実験室は、建物内の交通が制約されていない区域と切り離さなければならない」とある。つまり学生や教員が自由に往来できる場所に隣接するということ自体、その指針に違反している。

むろん、かりに認可され、1年生が入学してすぐにそんな研究にとりかかれるわけがなく、実験室がすぐに役立つということではない。

たとえば北海道大学獣医学部における6年間の教育課程を見てみると、1年生は一般教養であり、2~4年生で基盤的獣医学、臨床獣医学を含む「コアカリキュラム」を履修する。5年生から附属動物病院などでの臨床実習とともに、卒業後を考慮した課題研究に取り組むことになる。

つまり岡山理科大獣医学部のBSL3実験室が本格的に使用されるとしても、かなり先のことになる。だからといって、必要となった時にきちんとしたものにすればいいという甘い考えでは、うまくいかないだろう。図面を見る限り実験室はかなり狭く、必要な機器が設置できるスペースが確保できるかどうかも疑わしい

ガス消毒用の通気管システムや自動の手洗い場など設備の詳細はこの平面図に書き込まれていないのでなんとも言えないが、別棟にもせず、スペースが狭いのは明らかである。先述した通り、学生室や研究室と隣接しているのも危険だ。

なぜこんな中途半端な設計にするのだろうか。レベル3の病原体に挑もうという気などさらさらないからではないか。そんな疑いが図面から湧きあがる。

BSL3実験室をつくることにして、特区提案に必要な先端研究施設の体裁だけを整え、その実、中身はあとまわし。認可されてしまえばこっちのもの、ということではないのだろうか。

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