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「管理職になりたくない」とうそぶく人間は、一生キツイ仕事にあえぐ

最近は「管理職になりたくない」と考えるサラリーマンが多いようですが、そういった人は単に「管理職とはどうあるべきか」を知らないだけなのでは?メルマガ『音多秀茂の【富と成功の5つのタネ】』で、誰もが出世したいと思うような「管理職の理想像」を語っています。

あなたは管理職になりたいですか?

先日のヤフー記事で「課長にすらなれない40代の現実」なんて記事が出ていました……。

この記事を読んだ後、最近よく耳にする「管理職になりたくない人が増えている」という風潮を思い出して、「管理職になりたい人、なりたくない人」本当はどっちが多いの? と考えてしまいました(笑)。

あなたはどちら派でしょうか?

私は基本的には管理職は目指した方が良いと思います。

何故なら、会社というただでさえ狭い世界で一生の大半を過ごすのに、ずっと同じポジションにいたら一層世界が広がらないからです。

たった一つの昇進だけでも、住む世界が大きく変わるものです。だからあらゆるポジションを経験してみることは、自分に厚みを持たせてくれるという点において全く無駄じゃないと思うんですね。

でも一方で、管理職になりたくない人は、目先の利益や気分に侵されています。

▼単純にめんどくさい

▼責任が増えて大変、報酬面でも割に合わない

▼今より仕事が忙しくなるなんてありえない

な~んてことを思っているんですね(^_^メ)。

例えばわざわざ管理職にならなくても「私生活では十分に人を管理して社会貢献しています」という人もいるかもしれませんが、そんな人は既に管理職に抜擢されているはずです(笑)。

単に時間や体力、精神面を削ってまで得られる見返りが無いからというのが最初に挙げた「管理職になりたくない人が増えている」という風潮の原因でしょうね。

でもね、これ本当なんでしょうか?

つまりこれらの理由は

▼本当にめんどくさいのか?

▼本当に責任が増えて大変で割に合わないのか?

▼本当に今より忙しくなるのか?

という事。

これらを自分の仕事に照らし合わせて疑ってみるべきだと思うんですね。

私自身の経験では、初めて管理職になった時にはとにかくがむしゃらに働きました。

その時は激ヤセしたりギックリ腰にもなったりで大変でしたが、とにかく仕事が回らなかったのでどうしようもなかったんですね。

でもそこで得た経験や充実感は、デメリットを上回っていたと記憶しています。

いや、別にこれを美談にするつもりはありません。管理職になりたくない人にはこういうのが嫌なんでしょうね(笑)。

でもそこから数年経ち、今現在はどうか?

私は全く管理職としてがむしゃらではありません(-。-)y-゜゜゜

それは色々勉強するうちに、ハードワークで自分を激ヤセさせるほど仕事をするというスタイルが、とても非効率的で間違っていた事に気づいたからです。

その結果今では、効率に比重を置き、がむしゃらな頃よりも楽に結果が出るようになりましたヽ(^o^)丿。

はい、私は部下よりも早く帰る上司です(笑)

管理職になりたくないという意見は、ただ単にそれを言う人達が間違ったイメージを持つ為に発生している風潮でしょう。

「管理職になって責任が増えて大変で割に合わない」「忙しくなって自分の時間が無くなる」といったデメリットは、自分の周囲や一般的なイメージから生み出された思い込みということです。

実際にはスマートに効率良く仕事を進め、且つ高い報酬や地位を得ている人達も存在します。

「音多さんその人達は頭が良かったり、すごいスキルを持っている人達でしょ? 普通の人には無理なんじゃないですか?」

はい、確かに中にはそういう人もいます。でも中には大したスキルも能力も無い普通の人に見えるのに、効率的で楽に仕事をこなす管理職もいます。

つまり、ここで「管理職になりたくない」という価値観を変える為に見るべきなのは、そうした人達なんですね。

それらの人達は一体何が違うのか?

基本的に必要なのは「責任は果たしつつ、出来るだけ楽になりたい」という点への執着心です(笑)。

私なんかは特に「楽になりたい」という部分が強いと自負しています(笑)。

大方の管理職は風習に流されてハードワークをしているように見えます。これはハードワークをしていると一生懸命仕事をしているように思われるからなんですね。

ただ長く会社にいるだけで評価される、周囲の部下も洗脳されたように、その上司を信頼してしまうというのは非常に悪循環。何故ならその部下も将来ハードワークな上司になってしまうからです。

仕事でハードワークが発生していると言う事は、どこかに非効率で改善を要する部分があるものなんですね。そうした負の部分にも目を向けて改善しなければなりませんが、ほとんどの人がそこに目を向ける事が出来ません。

何故なら、その改善は重要でありながらも緊急性が無いからです。

1日の業務に優先順位をつけると、ほぼ99%は緊急性のある仕事を処理するだけで終わってしまうと思います。

すると「重要でありながらも緊急性が無い仕事」を進めるには、別に時間枠を確保して取りかかる必要があります。すると、そこに時間も熱意もかけられないものなんですね。

つまり、これが出来るかどうかという一点において差が出るんです。

普通の人に見えるのに、効率的で楽に仕事をこなす管理職は大概これが出来ていると考えていいでしょう。

これは大変そうですが、力をかけるのは一定期間のみ。そして一度終われば仕事の効率性がどんどん上がります。

「あの人って楽してそうに見えるのに仕事が完璧でスゴイ」

と思われる人達はそういうものなんですね。これが分かると「管理職になりたくない」という理由の根拠が全て思い込みだったと言う事にも気づくでしょう。

管理職で火の車になる人の原因は、ほぼ二つに収束されます。

一つは前回の「重要且つ緊急性が無い仕事」が出来ていない事。そしてもう一つが管理職の役割を理解していない事です。

管理職の役割とは何か?

それは会社に利益をもたらす事です。ま、これは一担当でも同じですが、管理職になれば決算書の観点で利益を考える必要があります。

だから管理職の報酬とは、担当時代のように”作業時間”に比例して増えるわけでは無く、もたらした利益が評価されて増えるんですよね。だから残業代もつきません。

この役割が分かっていないと、管理職になっても一担当の仕事をし、自らの仕事量を2倍、3倍に増やし、且つ利益ももたらさないというダメ管理職になります。

恐らく世間一般の「管理職になりたくない」という意見は、そうした大多数のダメ管理職が作ったイメージでしょう(-。-)y-゜゜゜。

一方これが分かっている人は、利益を管理値にしますから、効率的に利益をもたらす仕組みを考えます。

その結果、仕事内容がどんどん自動化されてスリムになり、楽になるんですね。

役割で考えれば、組織のトップにいる社長も役割に過ぎません。

トップにいるから一番優秀だと思われがちですが、実は一担当レベルの仕事や専門職の仕事は一つもできません。というよりも出来る必要がありません。

役割と言う観点で言えば、社長に必要な役割は例えば人を使う事です。社長が人を使えず、一担当レベルの仕事まで全部自分でやろうとする社長だったら?

時間もエネルギーも無駄に消耗し、会社を大きくする為のエネルギーが分散してしまいますね。

だから管理職とは、部下の仕事の専門性を理解できなくてもなれてしまうんです。それは管理職に必要とされるものが、専門性とは別の部分だからです。

で、何を管理するかは、上記のとおり決算書の観点から部署が生み出す利益を管理するんですね。

これが分かれば管理職になることは、ただその役割に徹する事だと考えられます。部署の全てをコントロールし、火の車になる必要は無いんですね。

管理職になったら、自分が出来ない事は人に任せる。もうプレーヤーではありませんから、何でも自分一人でやろうとすると上手くいかないし、器も成長しないんですね。

image by: Shutterstock

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