小池百合子氏が、民進党議員の合流に際して「排除」との語句を用いたことで、潮目は代わり、とりわけ左派メディアは小池氏への総攻撃を試みようとするも、それは安倍政権へのアシストにも繋がりかねず、それを怖れたからか、実に中途半端で屁理屈をこねくり回すだけの惨めで幼稚な言説ばかりで、左派、というより正確にはTBSの反政府啓蒙番組「サンデーモーニング」はお通夜のようだったのには笑いました。
そもそも小池氏が思想信条により、一部の民進党議員を「排除」しようとしたことは、理念や信条による結集する「政党」としてはむしろまともです。自称保守から極左まで同居していた民進党よりは筋もあれば大義もあることでしょう。
惜しむらくは「アウフヘーベン」「ワイズ・スペンディング」など外語が大好きな小池百合子氏が「選択と集中」という日本語を思い浮かばなかったことです。
いや、「とっさにどこの国の言葉を思い浮かぶか」も政治家を選ぶ基準のひとつともいえます。蓮舫さんだとニーハオかもしれませんので。
はてさて、「排除」により潮目が変わり、小池百合子批判もそれなりに出るようになりましたが、彼女の言葉選びがもう少し上手であったなら、テレビや新聞でしか情報を得られない国民は、どういう判断をしたでしょうか。
賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶといいますが、本当の愚者は経験からも学ばないものでしょう。
熱狂を持って選ばれた小池百合子都知事。この1年間で何を成したか。
まず、朝鮮学校への都有地の提供を中止しました。次に大不評だった東京五輪の観光ボランティアのユニフォームも廃止…以上です。あとは都議会議員選挙での圧勝ぐらい。
東京五輪の会場見直しで「400億円削減」したというのは嘘です。環境対策目的の都債「グリーンボンド」を財源とすることで、「予算」から切り離しただけのこと。
豊洲移転と築地についてはご覧の通り。移転派と残留派の間に深いシコリを残し、移転までの経費と休業補償と、いま、それこそ最前線で対応にあたる都民ファースト所属の都議会議員は悲鳴をあげているとか。
これは八百屋の義父の話。
築地はいいよ。大きいし名前がある。でもこれからはやっていけない。あそこは暑いし汚い。いまはマシかも知れないけど、昔はマグロなんかコンクリートに直置きだし、夏場なんか空調がないから魚がすぐに傷む。
義母が築地のどこかで養女同然で可愛がられていたこともあり、聞いた築地今昔のまとめで、築地の良さはわかるけど、これからは無理という見立です。
行政の正当な手続きにのっとりすすめられた、市場の豊洲への移転について、当時の石原慎太郎都知事への「個人賠償」の可能性を模索したのも現都知事閣下。
これはこの1年ちょっとの間に「経験」したことです。