商品をオススメする時、当然ですがついつい良いところばかり伝えてしまいがち。しかし、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、「オススメできない理由を明確に伝えられるようになった方がいい」と言います。その「思わず納得」の理由とは?
オススメできない理由が言える人
商品をオススメすることで販売につなげる販売員は、オススメする理由はいくらでも言えます。
「この商品のココがいいんですよ」
「これはこんな機能があるからオススメですよ」
お客様の欲しい理由に合わせて、オススメの理由をお伝えすることは割とできる人が多いんです。しかし、逆に、オススメできない理由が言える人はそう多くはありません。オススメできない理由を伝えることは、マイナスに繋がりそうなイメージがあるのか、良いところばかりを伝えてしまうわけです。
ただ、本当にお客様に信用される販売員になりたいのであれば、オススメできない理由を明確に伝えられるようになった方がいいでしょう。なぜなら、そうすることで、オススメできる理由が引き立つからです。
少し極端ですが、例えば、こんなマッサージ屋さんがあったとします。
A「ウチのマッサージは、万人に合わせて施術するので、痛みもなく、疲れていてもすぐに楽になりますよ」
という触れ込みのマッサージ屋さんです。これはオススメできる理由だけを伝えています。しかし、こんなマッサージ屋さんがあったらどうでしょう。
B「ウチのマッサージは多少痛みを伴うので、痛いのが苦手な方に施術をすることはできませんが、肩こりで悩むデスクワーカーの方を楽にすることにかけては自信があります」
こちらは、オススメできない理由をはっきり言っているのですが、その分、オススメできる理由も引き立っています。どちらも魅力的ではありますが、本当に肩こりで悩んでいるデスクワーカーはBを選ぶはずです。
オススメできない理由を伝えることで、合わない場合も出てくるのですが、その分、合う方にとってはとても魅力的なものに変わります。
「誰でも着こなせる洋服ではないけど、着こなせる人はとてもオシャレ」
「値段は高いけど、使いこなせる人にとってはこれ以上ない機能を持ったパソコン」
「デジタルほど正確じゃないけど、どこにつけていっても恥ずかしくない時計」
お客様の要望によって、オススメできない理由も違ってきますが、それをあえて伝えることで、オススメできる理由も引き立ちます。こんなお客様はオススメできないけど、逆にこんなお客様だからこそオススメできますという理由。あなたの扱う商品にはどんなものがあるでしょうか?
今日のおさらいです。
- オススメできない理由を伝えることで、オススメできる理由を引き立たせる。
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