韓国のおもてなしにイラッ。米国が文在寅政権に突きつけた「制裁」

 

今回のテロ支援国家再指定は、中国と「三不約束」を交わした韓国に踏み絵を踏ませる目的もあると思われます。これにより、文在寅政権は対北融和姿勢を見せづらくなったことは確かです。

とくに文在寅大統領は3カ月後に迫った平昌オリンピックに北朝鮮の参加を呼びかけてきましたから、このタイミングでのテロ支援国家指定は最悪です。

しかも、国際的な緊張が一気に高まることで、オリンピック不参加国が出てくる可能性も高まっています。すでにフランスやオーストリアなどは、状況が悪化して安全確保ができなくなれば、平昌オリンピックに参加しないと発言しています。ただでさえ入場券がさばけずに盛り上がらない平昌オリンピックが、さらに貧相なものになってしまう恐れがあります。

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文在寅は習近平やトランプを平昌オリンピックに招待していますが、緊迫する朝鮮半島に両首脳が揃うことがあるのでしょうか。いずれにせよ、アメリカ・中国・北朝鮮と、どこにもいい顔をしようとして旗幟鮮明にしてこなかった「コウモリ外交のツケが、一気に表面化してきた形です。

文在寅大統領については「韓国の鳩山由紀夫」だという論評がありますが、私はこれは絶妙な喩えだと思っています。先日のベトナムでのAPECでも、文在寅大統領が誰からも話しかけられなかった様子が、インターネットで話題となりました。

また、文在寅はベトナム滞在で、「韓国はベトナムに『心の借り』を負っている」と述べ、ベトナム戦争時の韓国軍による民間人虐殺などを暗に謝罪したそうですが、それを報じたベトナムのメディアはゼロだったそうです。それほど存在感がなかったということなのでしょうか。

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一方、安倍首相については有名な台湾の評論家・林保華氏が「戦後日本で最大の首相」と讃え、安倍ファンはアジアの国々でも多くいます。APECでも2国間会談した相手国・地域は15にのぼり、過去10年で最多となっています。

トランプ大統領は、近日中に北朝鮮に対してさらに強力な追加制裁を行うと宣言しています。いまそれを恐れているのは、北朝鮮や中国、ロシア以上に、じつは韓国であるといえるでしょう。

 

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