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「責任転嫁」をやめてみない?失敗を繰り返さないための思考術

やる気が出ないのも結果が思わしくないのもすべて他人のせい―。にわかに信じ難い話ですが、こういうタイプの社会人がいることも事実です。そんな迷惑人間、どうしたら改めさせることができるのでしょうか。今回の無料メルマガ『ビジネス真実践』では著者で戦略コンサルタントの中久保浩平さんが、責任転嫁のデメリットと、今日からできる改善策を記しています。

問題の責任転嫁をしない

商売やビジネスが計画通り上手くいかないことを社会、政府が悪い、景気回復が遅れている、市場が飽和している、などと他所のせいにする経営者もいます。また、広告や宣伝で失敗すれば、媒体のクオリティや制作した広告代理店が悪い、という人もいます。

さらに、やる気が出ないというサラリーマンの中には「社長が独裁主義だからついていけない」とか、「バカな上司がいるからやってられない」などとグチをこぼし、やる気が出ないのは、社長や上司に責任がある、というようなことを言います。

と、このように自分の思い通りに行かないことや失敗などを「自分には非が無く外的な原因と決め付ける人」が大勢いるのです。そのような人たちに、「あなたには非はないの?」と尋ねたところで、「ちゃんとやってます」「一生懸命がんばってます」と、一切聞き入れません。それどころか、益々「自分はいかに間違っていないかという正当性を主張し始めるというタチの悪い人までいます。

このように、なんでもかんでも上手く行かない要因は外的なところにあると考える人にはある特徴があります。それは結果だけみて、「あーだった」「こーだった」というところです。つまり、後付で口出しするということです。

特に失敗したり、思い通りに事が運ばないときなど何か問題が起こった後にその特性は発揮されます。たとえば、○月○日と商談日が決まっているにも関わらず、営業マンがその商談日までに用意しておかなければならない資料の準備ができていなかったとします。すかさず上司からチェックが入ります。

「○○の件、資料できてる?」
「いやっ、まだ出来ていません」
「おいおい、頼むよ。商談は明日だよ。大丈夫か?」
「えっ!? そのような指示頂いてましたっけ?

指示をされるも何も、それくらいのことは言わなくても…と任せていたのに、出来ていない。しかも「指示がなかったから自分には非がないことをアピールする。この問題は、自分には非がなく、指示をくれなかった上司に責任があるのでしょうか?

指示を明確にしなかった上司にも落ち度があるにせよ、この営業マンは、いつまでにどのような資料を準備しておくのか? という確認を怠っていたことになります。確認さえ取っていればこのような問題など起きなかったはず。つまり、商談の準備が出来ていないという問題が起こった後に、この営業マンは自分には非がなく上司に責任があるように言っています。

とはいっても、「やっぱりちゃんと指示しなかったほうに責任があるんじゃないですか?」なんて反論したくなる人もいるかも知れません。しかし、問題はそういうことではなく、この営業マンが、「自分には非がない」ということしか考えておらず、「問題を起こした責任は自分にもあるということを全く理解できていないことが問題なのです。

要するに、想定されることに対しての段取りや確認、準備が不足していて、得てして不測の事態を呼ぶことになるということが、わからないでいるのです。したがって、不測の事態が起きても自分には非がなく、責任は他にあることを主張するのです。

自分には非が無く責任は他にあることを主張する前に、「なぜ前もってそのことに気がつかなかったのか?」「このような問題が起きるということは予め予想できるはず。なのになぜ自分は反応できなかったのか?」と、自分の準備不足確認不足意識不足行動不足に目を向けるべきなのです。

などといっているうちは、全てにおいて、まだまだ不足だらけです。失敗や問題予期せぬ事態が起きたとき、まずは自分(自社)にも非があると認めることから始めてみましょう。

■今日のまとめ

『問題に対して、まずは非を認める』

image by: Shutterstock.com

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【著者】 中久保 浩平 【発行周期】 毎週:火・木午前8:00発行※祝日の場合は翌日

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