本当に効率良い?いま流行りの「マルチタスク」に弁護士が疑問符

 

時間管理の観点からみると、複数の作業を同時に処理することで、効率が上がっているのかどうかが問題になります。マルチタスクはいかにも時間内の仕事の総量が増えそうで生産性が高いように思えますが、現実には疑わしいことが多いのではないでしょうか。

並行して複数の仕事をしていると、あちこちに思考が飛び、元の仕事に戻る時、今までの仕事内容と進捗を復習してから、改めて「ゾーン」に入らなくてはなりません。人は結局まったく同時に二つのことはできないのですから、どうしても時間のロスが生じます。メールやSNSに気を取られ、デスクワークに集中できなくなったことは誰でもあるはず。

また、集中しようとしたとき、上司や同僚から話しかけられたり、電話がかかってきたりして、イライラした経験がある人も多いのではないでしょうか。時間を本当に有効に使うには、並行して複数の仕事をこなす方法ともさることながら、一つの仕事に集中しそれを妨げるものを排除する方法を考えるべきです。

現実的に、上司から指示を受けた場合に無視することはできないでしょう。自分に電話がかかってきた場合も、放置するのは難しいと思われます。自分の仕事だけに集中できるのは、これらの優先順位が高い仕事が、頻繁に入らない時間ということになります。

たとえば、電話があまりかかってこない時間を探してみると意外とあるものです。始業時間前かもしれませんし、昼休み、夕方以降かもしれません。また、同僚や部下に電話対応を頼める時間もあるでしょう。その時間帯を、集中できる時間として意識します。

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