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テキトーに始めるな。企業や店が戦略を練るとき最初にすべきこと

今年こそは売り上げをアップさせて会社を大きくして…と考えている経営者の皆さん、気持ちばかりが先走って「芯の無い経営」になっていませんか? 今回の無料メルマガ『がんばれスポーツショップ。業績向上、100のツボ!』では著者で経営コンサルタントの梅本泰則さんが、経営戦略の土台づくりに活かせる「PEST分析」を紹介しています。

自店をとり巻く環境の分析の仕方

企業や小売店が経営戦略を練るときに、一番大切なものは何でしょうか。

それは、間違いなく「理念」とか「」とか「思い」というものです。これの無いビジネスや商売は、芯の無いコマのようなものです。ですから、経営戦略を作るときには、「理念」や「思い」から始めます。それが決まれば、次は「あるべき姿」とか、「ビジョン」とか、「将来目標」です。そして、それが明確になれば、次に行うのは「環境分析」になります。

環境分析には、外部環境分析と内部環境分析があって、外部環境とは文字通り、企業やお店をとり巻く環境のことです。また、内部環境とは、企業やお店の内部、つまり業績や組織持っている強みや弱みを指します。この外部環境や内部環境の分析をもとに理念の実行方法や、将来計画の達成方法が考えられていくのです。ですから、経営戦略を作るうえでは、環境分析を正しく行う必要があります。

では、外部環境と内部環境とでは、どちらを先にするべきでしょうか。それは、何といっても外部環境です。世の中の流れをつかんでいなければ、経営はうまく行きません。ここが、経営は時流適応業といわれるゆえんです。

この外部環境は、どのように分析したらいいのでしょう。その一つの方法に、「PEST分析」があります。

PEST分析とは

PEST分析とは、どんなものなのでしょう。これは、世の中の流れを4つの要素から分析をする方法です。その4つとは、

になります。「PEST」は、その4つの頭文字をとったものです。そして、4つの要素が、自社や自店にどのような影響を与えるかということを分析します。一度、スポーツ業界を例にとって分析してみましょう。このようになります。

政治」の流れを見ると、

経済」の流れは、

社会」の流れは

技術」の流れは、

といったことがあげられます。実際には、外部データから数値を拾いながらもっと詳しい分析をすることが必要です。

PEST分析の活用

4つの要素についての流れが分析出来たら、次はそれら4つを関係づけながら今後を予測し自社や自店への影響を考えます。例えば、

といったことです。もちろん、もっと多くの仮説は考えられますし、さらに細かく分析することで、より正確な予測ができます。また、PEST分析と同時に、業界の動向分析をしておくことを忘れてはいけません。

さて、この外部環境分析ができたら、次は内部環境分析です。内部環境分析は、自社や自店の弱み・強みを明らかにすることでしたね。それが終われば、PEST分析で分かった環境の変化に対し、自社や自店の強みをどのように活かしていくかを考えます。

また、逆に変化をしていかないことに気を配るのも大切です。つまり、変化をしていかないこともPEST分析で見ます。その変化をしていかないことに対しても、自社の強みを活かすことを考えることです。

いかがでしょうか。これが、PEST分析のあらましと、活用法です。ここまでできれば、経営戦略の土台が出来たことになります。ということは、ここまでの作業が間違っていれば、正しい経営戦略が作れないということです。

PEST分析の重要さがお分かりになったでしょうか。あなたも、改めてPEST分析をされてはいかがでしょう。

■今日のツボ■

image by: Shutterstock.com

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ワン・トゥー・ワンコンサルティング代表。スポーツ用品業界での経験と知識を生かし、業界に特化したコンサルティング活動を続ける。
スポーツ用品業界在籍33年の経営コンサルタントが、スポーツショップの業績向上法について熱く語ります。スポーツショップのために書かれた、日本初のメルマガです。ここには、あなたのお店がかかえている問題を解決するヒントがいっぱいです。

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【著者】 梅本泰則 【発行周期】 週刊

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