狙いは何か。米国に続き英国も「ロシア新興財閥」に宣戦布告の怪

 

イギリス政府、ロシア新興財閥に宣戦布告!

上の記事に戻ります。ベン・ウォレス安全保障大臣は、「政府は全力で、イギリスを避難所として利用している腐敗した政治家や、外国の犯罪者と戦う!」とタイムス紙に語りました。そして、「われわれが、あなたとあなたの資産のところまで来るとき、私たちは、あなたの人生をとても複雑にする」と警告しました。

大臣は、「『ロシア』の腐敗した政治家や『ロシア』の犯罪者」とは言っていない」と思いますね。しかし、BBCの記事の名は、「イギリスのロシア新興財閥は資産の出所説明を求められる」。「ロシアがターゲット」であると。

メイ首相は、反ロシア

イギリスと、「クレムリン・レポート」を出したアメリカ。この二国は、「連動して動いている」と見るべきでしょう。

そもそも、メイ首相は、トランプよりずっと「反ロシア」です。メイさんは昨年1月、大統領に就任したばかりのトランプにあった。トランプさんは、「プーチン好き」を公言していました。メイさんは、わざわざ「プーチンには、注意しなさいよ!」と警告しています。

なぜ、メイさんは、反ロシア、反プーチンなのでしょうか? 本人に聞いてみなければわかりませんが。彼女は2010~2016年、内務大臣だった。この時期、クリミア併合、ウクライナ内戦などがあった。それで、警戒しているのでしょう。もちろん、イギリスが伝統的に反ロシアだというのもあるでしょう。

なにはともあれ、アメリカとイギリスは一体化してロシアエリートとの戦いを始めるようです。それで、一番得をするのはまたもや中国(涙)。

image by: Drop of Light / Shutterstock.com

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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