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なぜ未経験スタッフだらけの店がたった1年で日本一になれたのか

ほとんど接客経験のないスタッフたちが、お店のオープンから1年経たないうちに売り上げ日本一を達成―。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、こんなドラマのような奇跡を現実化した「魔法の教育法」を披露しています。

教育も得意を分ける

私があるお店で働いていた時の話です。その店は、ほとんどのスタッフが接客経験がなく、一から教育をしなければいけないことも多々あるようなお店でした。そんな状況にもかかわらず、結論から言うと、そのお店は全国に何十店舗もある中で、売り上げ日本一を獲得します。それも、オープンしてから1年も経たないような短い期間でです。

それにはいくつかの理由があったのですが、その大きな理由のひとつが、「教育の得意を分けたこと」でした。

一言にスタッフ教育と言っても、その中身は本当に様々です。接客業務もあれば、雑務的な業務だってあります。また、接客に関してだけでも、若いお客様相手なのか、ご年配のお客様相手なのか、はたまた男性なのか女性なのかなどでも、やり方が変わってきます。本当に数字につなげるためには、接客のやり方を簡単に教えるだけではなくて、それぞれに関した教育をしなければいけないんですね。

しかし、すでに教えられるくらいの経験をしているからといって、どんな相手でも得意かというとそうではありません。女性客が得意な人もいれば、若い学生が得意だという人もいます。教育する側にも、得意不得意があるのです。

当時のその店では、これをうまく活用していました。

新人スタッフに接客ロールプレイングをやってもらう時にも、どんなお客様かで教育者を変えたり、何かお客様との接し方で疑問が生じた時にも、得意なスタッフが疑問を解消したり。教育者側の得意不得意を分けて、スタッフに伝えていたのです。もちろん、教育する側の意思疎通は事前にやっておかないと、話がブレたりしてしまうので、その辺りは十分に気をつけていた前提ですが。

そうすると、店の中で一番得意な人が一番売り上げが上がりやすいやり方を伝えていくので、うまく他のスタッフに吸収させることができれば、どんどん数字は上がっていきます。

さらに、例えば女性客が得意だという教育者がいれば、男性客が得意だけど、女性客を苦手としている教育者も一緒になって学ぶことができます。得意な教育者のやり方を他の教育者も学べるので、教育者でもお互いがお互いのスキルアップにも役立ちます。結果として、全体の苦手な部分の底上げができ、弱い部分が減っていくし、さらに得意分野はぐんぐん伸びていくので、数字にも直結していくということです。

接客だけの話ではなく、どんな業務でも同じことができます。事務作業だって、お客様に渡すカードを作るのが得意なスタッフもいれば、日報を作成するのが得意なスタッフだっています。それらをそれぞれに任せるのはよくあることですし、効率も上がるので良いのですが、さらにその作業の教育者にも回ってもらうのです。

すると、教育をするということで責任感も生まれますし、得意分野の話なので、ストレスなく教育をすることもできるようになっていきます。店長が一人で教えるとか、誰かベテランスタッフが一人で教えるみたいな状況より、はるかに効率もストレスも負荷も少なく成果にもつながるのです。

あなたのお店のスタッフの得意分野が把握できているなら、すぐにでも同じことができないか考えてみてください。きっと教育が楽にスムーズになります。

今日のおさらいです。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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