「たとえ話がうまい人は販売が上手な人」とするのは、接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさん。たとえ話と接客、どんな関係があるのでしょうか? 坂本さんが自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の中で明かしています。
たとえ話が上手な人
世の中には、たとえ話が上手な人がいますよね。
「〇〇ってどういうことなの?」
「それはね、□□に例えて言うと…」
みたいな話がサラッとできて、的を射ている人のことです。これが上手な人は、とても販売が上手な人でもあります。なぜなら、聞く人(販売ではお客様)にとって、理解しにくいことが理解しやすくなる、要は実感や共感がしやすくなるからです。
商品を販売するということは、その商品の魅力をいかにうまく伝えられるかが鍵となります。ですが、ただ商品の魅力を伝えようと思っても、どうしても専門用語や、専門知識でなければ伝えようがない場合もありますよね。
しかし、人というものは、自分の興味があることや経験したことがあることなどでないと、なかなか情報が頭に入ってきません。聞いたこともない言葉や知識を、いくら説明されても、よくわからないので、せっかく説明をしても、魅力が5割程度しか伝わらないなんてこともままあります。
それらを相手が理解できる言葉に訳してたとえられると、100ある魅力のうち50しか伝わらなかったものが、100もしくはそれ以上伝わるようになり、購買意欲に働きかけることができるわけです。
普段商品に接している自分たちは、たとえ話がなくても、機能や成り立ちなどについて簡単に理解することができます。専門知識を持っているのですから、当然ですよね。
でもお客様は違います。普段から商品や業界に接しているわけではないので、知らない言葉もたくさんありますし、そもそもの興味が違うことがほとんどです。そういうお客様に対して、販売員が理解できる言葉だけで会話や説明をしても、思うように言葉を届けることはできません。
特に経験の浅いスタッフの方などは、とにかく覚えた知識で提案しようとしてしまうため、お客様からすれば専門用語ばかりで何をいっているのかちんぷんかんぷんになりがちです。だから、日頃から、自分たちが扱う商品についてのたとえ話を考えることは重要です。
質問にしてもアプローチの言葉にしても同じことですが、自分の頭の中に言葉の引き出しを持っていないと、接客の最中というとっさの時には出てこないからです。
実を言うと、私も会話をする時や文章を書く時などは、かなり意識をして、たとえ話をしています。これが私も決して得意ではないため、なかなか上手にできなくて、自分自身やきもきしてしまいます。
でも、できないからといってやらないままでは、上達するはずもありません。なので、できないなりにアレコレ考えながら、トレーニングの意味も込めて実践しています。芸人さんは、たとえ話が上手な人が本当に多いので、そういう動画などを見て勉強することも少なくありません。
自店・自社で扱う商品に関して、専門用語や専門知識は数多く存在しているはずです。そういった用語や知識を、誰にでもわかりやすくたとえるとしたら、どんな言い方や言葉が使えるでしょうか?
お客様にしっかりと魅力を伝えるためにも、理解しやすい言葉に変換して伝えるたとえ話を上手にやるためにはどうすれば良いか、ぜひ考えて実践していきましょう。
今日のおさらいです。
- たとえ話の上手な販売員になって、商品の魅力をわかりやすく伝える。
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