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お店が抱える問題は、売上を「分解」すればあぶり出せる!

提供時間の遅れ、サービスの低下、味が落ちた、ボリュームが多くなった、メニューに飽きたなどなど、お店が抱える問題は、全体の数字を眺めているだけではは見えてこないものです。実は、売上や原価率などの数字を分解することが大切だと力説するのは、飲食店コンサルタントの中西敏弘さん。中西さんは自身のメルマガ『飲食店経営塾』で、その具体的な手法をわかりやすく紹介しています。

計数管理の第一歩は「分解」して管理すること

売上」と一口にいっても、例えば居酒屋であれば、「ランチの売上」、「ディナーの売上」と営業時間ごとに分解することができます。なぜ、ランチとディナーに分けて管理する必要があるかと言えば、お店の利用形態が違うからですね。利用形態が違えば、客単価も変わってきます。

もし、売上が低迷した場合、このように営業時間帯ごとに「分解して」管理していなければ、どちらの売上が低下してきたのか、あるいは、どちらにお客様のお店の利用方法が変化してきた兆しがあるのかが見えてきません。しかし、ランチ・ディナーと時間帯ごとに売上と客数を分解して管理していれば、どちらに売上低迷の原因があるのかが、売上や客単価から「読み取る」ことができるのです。

また、ディナー帯を見ても、居酒屋であれば、フリーで利用するお客様(予約なしで)と宴会で利用するお客様の売上にも分解することができます。フリーと宴会ではお店の利用方法が違いますから、客単価にも違いがでます。

一般的にはフリー客の客単価は、「お客様のお店に対しての評価」と言えますから、全体だけの売上、客単価だけで管理しているとお客様の変化に気づかないといったことが起こりえるのです。

通常、宴会の客単価の方が高いですから、フリー客の売上が低下していても、ある程度宴会の売上が一定している場合、総客単価(ディナー全体の客単価)には変化はあまり現れないことが起こりえます。そうなると、様々なお客様の評価メニューの評価サービスの評価等に気づきにくい、つまり、変化に早急に対応できないということに繋がるのです。

 

客単価を「お客様評価」と呼ぶ理由

客単価が低下するのは、一番の理由は「注文数が減っている」ということですね。この「注文数が減る」理由として考えられることは、

が考えられ、これらは、すべて「店側」の問題であり、これらの原因がなければ、きっとお客様の満足度は高いはず。なので、客単価はお客様評価満足度)」ということが言えるのです。

原価率に関しても、飲食店には一般的に料理とドリンクがメニューにあって、それぞれの業態によって、売上の比率が違います。原価率が高いといっても、料理とドリンクのどちらに原価率が高くなっている原因があるのかを知らなければ、原価率を下げることはできません。

どこに問題があるのかを見つけ出すことが、数値管理の大きな目的です。ですから、原価率をフードとドリンクに分けて管理すれば、どちらに問題があるのかが分かります。問題の在り処が分かれば、それを改善すればいいわけです。

このように数値を分解して管理すれば、お店で起こっている問題を「読み取り」やすくなり、また、問題の在り処を特定しやすくなるのです。そのためにも、数値を分解して管理することが、数値管理計数管理の第一歩なのです。

image by: Shutterstock.com

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若手飲食店コンサルタントとして、人気急上昇中の飲食店経営コンサルタント、中西敏弘が「売れる」飲食店作りの秘訣を論理的に、そして分かりやすく解説します。

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【著者】 中西敏弘 【発行周期】 毎週2回

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