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ネットで買い物ができちゃう昨今、リアル店舗は何したらいい?

スマホを操作すればすぐに買い物ができ、しかも実店舗よりも価格は安い、という昨今。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、どんどん不利な状況に陥っていくリアル店舗が「変えるべきこと」を紹介しています。

ネットで買えるのに

今日の話は、人によってはかなり厳しく受け取られる話かもしれません。

世はすでにネット社会です。ちょっと手元のスマホをいじれば、買い物なんていくらでもできます。自店で扱っている商品だって、よほどオリジナリティのある商品でなければ、ネット上でいくらでも買えるわけです。しかも、価格に関しては、店舗運営費や人件費が大幅に違うので、安く買えてしまうことがほとんどでしょう。「価格.com」のように、最安値をすぐに探してくれるようなサイトだって存在しています。

そんな中、ネットで安く買える商品を扱っているリアル店舗が、今まで通りの販売をしていても、絶対に売上は上がっていきません。絶対にです。

いくら人材教育をして販売テクニックを身につけようと、いくら新商品の案内をしようと、いくらネットに対抗して利益を下げて安くしようと、限界があります。その感覚で戦っていても、結局ネットで買えてしまうのですから、お客様からしたら、店舗へ足を運ぶ必要なんて無いに等しいのです。

でも、だからこそ、リアル店舗に求められることリアル店舗だからできることを考えていかなければいけません。その最たるものは、その店舗ならではの独自要素です。

「この店に行けば、こんな体験ができる」
「この店に行けば、こんな人がいる」
「この店に行けば、ネットでは聞けないことが聞ける」

何でも良いのですが、その店ならではの独自要素を生むことで、お客様は店へ行く必要性を感じるようになります。これが生み出せるかどうかの勝負なんですね。

わかりやすい例えが、昔流行ったカリスマ販売員です。当時の渋谷109などには、日本中で知られるようなカリスマ販売員が存在していました。その販売員に会いたいその販売員から買い物をしたいと押しかけるお客様が数多くいたのです。

現代はそんな人はいないと思われがちですが、実はそんなことはありません。インスタグラムで人気を博しているインスタグラマーが在籍している店舗には、その販売員を求めてやってくるお客様が来ています。見た目のタレント性の話だけではなく、とても商品知識が豊富なことで知られている販売員の元には、やっぱり全国から多くのお客様が悩みを相談しに来店してくるわけです。今も昔も、実はそのあたりの独自要素はそんなに変わらずに存在しているんですね。

また、人以外の部分でも独自要素を持っている店はたくさんあります。お客様とのコミュニケーションを図る催し物があったりすると、その店独自のコミュニティが生まれるので、そういう部分で成功している店もあります。

従業員の休みを犠牲にしないようにと、営業日を休みにしてまで、顧客とのイベントに力を入れているような店だってあるのです。その結果、従業員は働きやすくなり、顧客との関係性も深まり、口コミでそのコミュニティに混じりたいという新しいお客様も増えて、売上を上げていく。そんな独自要素を持った店は確かに存在します。

そういう自由が効かないという店もあるでしょう。大きな会社で、ある程度融通が効く部分が縛られているという店などがそうです。そんな店でも、例えば、とにかくスタッフ全員の印象が良いという部分で徹底的な教育をしていて、他の店と比べて突き抜けていれば、ひとつの独自要素を持った店として認知され、売上につながっていることもあります。

あなたのお店がどんな独自要素を持てるかはわかりません。しかし、これまでと同じ商売のやり方をただ漠然といくら続けていても、売上は下がっていく一方です。そんな状況のまま、衰退していくのをじっと待っているのか。それとも、何かしらの独自要素を探して、突き抜けていくのか。大きな転換を迫らなければいけないところまでもう来ているのです。

今日のおさらいです。

・お客様に選んでもらうために、その店ならではの独自要素を作り出す選択をする。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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