どんな人にでも仕事のうえで学びの機会は均等にあるにもかかわらず、人によって吸収力や成果に差がでるのはなぜなのでしょうか。無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、その理由を「目線が違う」と話しています。ではその目線、どこにどのように置けばいいものなのでしょうか。
誰の目線で学ぶか
仕事をしている以上は、常に学ぶことがあります。自分自身で資料を集めたり、勉強会などに参加することも学びでしょう。また、職場で上司と話したり、先輩に仕事の仕方を聞くことも同じく学びと言えるでしょう。そして、お客様と接することで得た情報やスキルも学びです。
場所や状況は違えど、いろんな場面で情報を得たり、スキルアップを図ったりと学ぶ機会があります。
しかし、誰にでも同じように得られる、この“学ぶ”という機会なのに、人によって、吸収力に差が出たり、成果に差が出たりしますよね。同じように上司に教えられているのに、ある人は、一向に同じ仕事ばかりしている。ある人は、さっさと次の仕事を覚えて、どんどん先へ進んでいく。
これは、同じように学んでいても、見ている目線が違うからです。
多くの人は、何か学ぶ機会があった時に、とにかく自分のことに置き換えて学びます。自分自身にとってどうかという目線です。これが悪いというわけではありません。自分自身のレベルを上げるためにも、自分目線は必要な要素です。
ですが、そのもう一歩先の目線を持つ人もいます。そういう人たちは、上司の目線やもっと違う目線で学んでいます。
例えば、何か叱られるようなことがあった時。普通なら、「もう叱られないようにしないと」「同じミスを繰り返さないように気をつけよう」とか、自分の目線で聞きますよね。
でも、もう一歩先の目線を持つ人はというと、「もう叱られないようにしないと」と思いながらも、同時に、「自分が叱るときは、どう叱ったらいいだろう」「同じようなことを〇〇さんに言うには、どんな伝え方がいいだろう」と、いった目線で見たりしています。自分が叱られている中でも、自分が叱る側の立場になった時のことを考えていたりするのです。
これは実際、私の昔の上司に教わったことでもあります。仕事中に私が叱られることがあり、とても悔しい思いをしていたことがありました。そんな状況で、一通り叱った上司から出た言葉は、「お前が俺の立場なら、何て言う?」だったのです。
その上司は、自分が叱られていることだけでなく、その先、私が上司として同じ状況になった時に、どうするかを考えさせようとしていたのですね。
おかげで、私は、どんな学ぶ機会があっても、自分よりもう一つ上の目線から見る癖がつきました。
自分目線は確かに大切です。でも、さらに先を目指してレベルを上げたいなら、学ぶ機会をもう一つ上の目線で見てみましょう。途端に、学ぶレベルも変わってきます。
今日のおさらいです。
- 学ぶなら、自分目線だけでなく、上からの目線も学んでみる。
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