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ちょっと待って。このご時世にまだ「決めつけ」で接客してるの?

普段は来店しないようなお客様が来店した時、販売員の中には「このお客様は○○だ」と勝手に決めつけて接客する人が少なからずいると指摘するのは無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさん。坂本さんは、こうした決めつけは「愚の骨頂だ」と苦言を呈した上で、これが売上を落とす原因になる理由について丁寧に解説しています。

決めつけ対応の愚

このお客様は〇〇だ」と、聞いてもいないのに、勝手に販売員目線で決めつけて、対応をしてしまう販売員は後を絶ちません。しかし、接客業において、決めつけで対応してしまうほど、愚の骨頂だと思えることはありません。売れない人ほどやりがちな行動なのですが、これによって、ブランドやお店の評価も落としてしまうし、何より自分自身の信用も失くしてしまいます

一番多いのが、普段来店されないようなお客様が来店された時。メンズショップに女性のお客様が来店されたり、逆にレディースショップに男性のお客様が来店されるような時なんかが典型的ですね。こういう場合、残念なことに、多くの販売員が、「何しに来たんだろう?」的な対応をしてしまいます。普段来店されないだけに、違和感を感じてしまい、遠巻きにやたらと観察したりと、妙な対応をするのです。

そして、そういう人はまず、接客をしようとはしません。明らかに何かを探しているのに、最初から決めつけで、「自分たちのお客様ではない」と思い込んでいるので、まともに接客しようとはしないんですね。ですが、それを確認したわけではありません。何かプレゼントを探しているのかなど、来店された目的を聞いたわけでもないのに、勝手に決めつけているのです。

もしかすると、読者の皆様も経験があるかもしれませんが、こんな対応をされたお客様は、ものすごく嫌な思いをします。例えば、彼や彼女へのプレゼントを探していて、普段行かないようなお店へ行ったとしましょう。この時点でお客様としては、ものすごく勇気が要りますよね。にも関わらず、「何しに来たの?」というような態度で見られたり、何が良いのかわからなくて質問をしても、雑な応対をされたら、どうでしょうか。こんなに辛いことはありません。

せっかく買い物に来てくれているのに、販売員のよくわからない決めつけで、買い物もできず、不快な思いだけをさせられてしまうのです。こんなに馬鹿な話はありませんよね。「そんなことはしない」と思っていても、実はこんなことはどこでも起こっています。

現在は、海外からのお客様も多いのですが、「どうせ言葉が伝わらないから」と、決めつけて、接客しない販売員は多いものです。しかし、実は旅行客ではなくて、普通に日本で暮らしている日本語の通じるお客様だっていらっしゃいます。また、買い物の感覚が違うからと思っていても、意外と話してみたら、ちゃんとした説明を求めていたなんてこともあるんですよね。これらも、勝手な決めつけが引き起こす問題です。

よくある話で、「買うか買わないかがわかる販売員」というのがいます。会話をせずに、お客様を見ただけで、「この人は買う人、この人は買わない人」というのがわかるというのです。本当に、そんなことあると思いますか?

確かに、ある程度予測をすることはできるかもしれませんが、エスパーか何かでない限りは、聞いてもいないのに、わかるはずがありません。もし買わないと決めている人でも、気持ちが途中で変わることだって大いにあり得ます。そういうことを自慢気に平気で言っている人ほど、実は本当の実力は、そうでもなかったりするのです。

本当に危険な場合は別として、お客様のことを、「〇〇だ」と勝手に決めつけることは、誰にとっても利益がありません。だからこそ、まずは、お客様にしっかり確認をする。そして、それ以前の対応から、きちんとした対応をしていく。その意識が大事なのではないでしょうか。

今日の質問です。

・最近、「この人は〇〇だ」と決めつけてしまったようなお客様はいましたか?
・そのお客様に、本当にそうなのかを確認しましたか? そうでなければ、確認するためにはどんな対応が必要でしょうか。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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