ブッシュは、なぜ北朝鮮を放置したのか???
ブッシュ(子)の時代からお話しましょう。ブッシュが大統領になったのは01年。この年に「9.11」があり、アメリカは、アフガン戦争を開始しています。さらに、03年イラク戦争を開始しました。実に不可解な戦争でした。開戦の理由は、「イラクは大量破壊兵器を保有している」「イラクはアルカイダを支援している」でしたが、どちらも「大ウソ」だったことがわかっています。証拠はこちら。
米上院報告書、イラク開戦前の機密情報を全面否定
[ワシントン=貞広貴志]
米上院情報特別委員会は8日、イラク戦争の開戦前に米政府が持っていたフセイン政権の大量破壊兵器計画や、国際テロ組織アル・カーイダとの関係についての情報を検証した報告書を発表した。
(読売新聞2006年9月9日)
報告書は『フセイン政権が(アル・カーイダ指導者)ウサマ・ビンラーディンと関係を築こうとした証拠はない』と断定、大量破壊兵器計画についても、少なくとも1996年以降、存在しなかったと結論付けた。
(同前)
では、なぜアメリカは、イラクを攻めたのでしょうか? その本当の理由は? 諸説ありますが、FRBのカリスマ・グリーンスパン元議長は、こんな衝撃的発言をしています。
「イラク開戦の動機は石油」=前FRB議長、回顧録で暴露
[ワシントン17日時事]18年間にわたって世界経済のかじ取りを担ったグリーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長(81)が17日刊行の回顧録で、2003年春の米軍によるイラク開戦の動機は石油利権だったと暴露し、ブッシュ政権を慌てさせている。
(2007年9月17日時事通信)
グリーンスパン元議長が、「米軍によるイラク開戦の動機は石油利権だったと暴露」した。なぜこういう話になるのか? 実をいうと、プッシュが大統領に就任した時、アメリカ・エネルギー情報庁は、「アメリカの石油は、2016年で枯渇する」と予測していたのです。それで、ブッシュは、「中東を支配しなければならない!」と考えた。
もう一つ、フセインが2000年10月、「原油の決済通貨を、ドルからユーロにかえた」という衝撃的事件も起こっていた。いずれにしても、ブッシュにとっては、中東征服が最重要課題。それで、北朝鮮は、事実上放置された。北は、アメリカを気にすることなく核開発にまい進。05年2月には、「核兵器保有宣言」をしています。そして、同年9月、北は「核兵器を廃棄する!」とウソをつきました。
いずれにしてもブッシュの時代、アメリカの優先順位は、
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だったのです。北は、その状況を、うまく利用しました。