のらりくらりの金正恩。トランプの北朝鮮外交は「正解」なのか

 

オバマは、なぜ北朝鮮を放置したのか?

09年、オバマの時代がはじまりました。世界は、「100年に1度の大不況」の真っ最中。オバマ、一期目はこれの克服に全力投球することになった。そして、見事に成功します。

二期目がはじまった13年。危機を克服したアメリカでは、大きな変化が起こっていました。シェール革命です。これは本当の革命。おかげでアメリカは今や世界一の石油・ガス超大国に浮上した。それで、何が変わったか? アメリカにとって、中東の重要性が減ったのです。オバマは、露骨にイスラエル、サウジアラビアを冷遇しはじめ、アメリカと両国の関係が、著しく悪化します。

一方で、彼はイスラエル、サウジの宿敵、イランと和解。2015年7月に「イラン核合意」。そして2016年1月に対イラン制裁を解除してしまいます。北はどうだったのでしょうか?

オバマは、中東を軽視しはじめていましたが、それでも北問題が「最重要課題」になることはありませんでした。金正恩は、2013年に1度、2016年に2度、核実験をしたにもかかわらず、です。

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