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プロも唸った。接客販売コンサルを買う気にさせた店員の一言

常連ばかりの小料理屋さんやスナックの中には、お客様に対して「タメ口」で接するというお店も多いようです。しかし同じことをチェーン居酒屋でやったら、即クレームにつながるでしょう。今回の 無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、お客様の心理に合わせた言葉の使い分けについて解説しています。

心理に合わせて使い分ける

自身の体験の話になりますが、先日、出張先の福岡のあまりの暑さに、Tシャツを買いに行きました。某セレクトショップへ足を運んだのですが、Tシャツを見ていると、男性の販売員の方が声をかけてきてくれました。とても素晴らしい接客をされる方だったのですが、個人的にすごく良いなぁと感じたポイントがあったので、この場を借りて共有したいと思います。

それは、いくつかのTシャツを見ながら、悩んでいたタイミングでした。

「こっちはあんまり好みじゃないですねぇ」
「この感じは良いですねぇ」

なんて言っていると、販売員の方が、こう言ってくれたのです。

「でしたら、もうひとつご紹介させてもらっても良いですか?」

この言葉を聞いた時に、私はとても嬉しくなりました。ポイントは、『ご紹介という言葉です。この流れになると、よく聞く言葉は、『オススメ』という言葉ですよね。

「それなら、オススメの商品がありますよ」
「もうひとつ、オススメしたい商品があるんですが」

みたいな言葉になるわけです。しかし、その方から出た言葉は、『ご紹介』でした。

これの何が良いかというと、押し付けがましく感じないというところです。

その販売員の方は、Tシャツ一枚を探している私に、面倒臭そうな雰囲気も出さず、とても丁寧に、Tシャツを見せてくれていました。その流れの中で、「ご紹介させてもらっても」という伝え方をしてくれたことで、私としては、

「見るだけでも良いんだ」
「売りたいんじゃなくて、見てもらいたいんだ」

という雰囲気を感じることができたんですね。

これが、「オススメさせてもらっても」という言葉だったら、もしかすると、あまり見てみたいとは思えなかったのかもしれません。たかが言葉ひとつの話ですが、とても安心できたのです。

もちろん、『オススメ』という言葉が悪くて、『ご紹介』を使う方が良いと言いたいわけではありません。大事なのは、目の前のお客様の心理に応じて言葉を使い分けられることだと思います。

明らかに買おうとしているお客様や、接客がハマっているお客様であれば、『オススメ』という言葉を使った方が良いでしょう。逆に、まだそこまで決めきれていなかったり、悩んでいるようなお客様であれば、『紹介』という言葉を使うと、心理的な負担がなくなることもあります。そのあたりの心理状態を見極めてどんな言葉を使うかでお客様の感じ方は変わるのです。

今回の、『ご紹介』と『オススメ』の違いのように、同じようなことが他にもあるはずです。例えば、『ご試着(ご試食)』と『お試し』とかもそうですね。それらの言葉を、お客様の心理状態に合わせて使い分けるとしたらどんな状況で使い分けるべきか? 言葉ひとつの使い分けも、考えていきたいですね。

そんなことを思いながら、『紹介』してくれたTシャツを着て、原稿を書いている坂本でした。

今日の質問です。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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