イラつくトランプ。北の裏で糸引く中国にようやく気づいた米国

 

真実に近づくトランプ

この報告を受けてかどうかわかりませんが。ポンぺオ国務長官は訪朝を止めました

<訪朝中止>米国務長官「非核化前進見込めず」

毎日新聞 8/25(土)22:29配信

 

【ワシントン渋江千春、高本耕太】トランプ米大統領は24日、ポンペオ国務長官に対し、来週予定していた北朝鮮訪問を取りやめるよう指示したと、同日のツイッターで明らかにした。初の米朝首脳会談(6月12日)で合意した北朝鮮の非核化をめぐる米朝交渉が難航しており、ツイッターでも「現時点で大きな前進があるとは思えないため」と理由に掲げている。

「米朝交渉が難航しており、ツイッターでも『現時点で大きな前進があるとは思えないため』」だそうです。

ほとんどの人にとっては、「予想通りの展開」ですね。しかし、金正恩がウソついている」ことがわかるのも、6月に彼が、「完全な非核化を約束したからです。もし彼が何も約束していなければ、誰も「金はウソツキだ!」と非難できません。そして、トランプもイラついてきました

トランプ氏はこれまで集会などで北朝鮮との協議を「極めて順調に進んでいる」と繰り返し評価してきた。20日のロイター通信によるインタビューでも「北朝鮮が具体的な非核化措置を取っていると信じる」と述べていた。だが、この発言後も北朝鮮側から積極姿勢が示されなかったことから、評価を転換させ、不満を表明した。
(同上)

そして、トランプは、意外な方向に話を転換します。

また、トランプ氏は24日のツイッターで、北朝鮮の後ろ盾である中国との貿易戦争にも言及し、「我々が貿易の分野で中国に強硬な姿勢をとっていることから、中国はかつてのように(北朝鮮の)非核化プロセスに協力していない」と非難した。
(同上)

トランプさん、ようやく真実に近づいてきました。皆さん、

  • 中国も北朝鮮の核開発に困っている!
  • 中国は、北朝鮮が北京を核攻撃することを恐れている

などという説を聞いたことがあるでしょう。しかしRPEは、「中国が北の核保有を望まないのはそのとおりだが、一方で中国は、『緩衝国家北朝鮮を守りたいのだ」と書きつづけてきました。トランプさん、ようやく「北が動かないのは中国がそうさせているのだ」ということに気がつきつつあるようです。

これから北問題はどうなるのでしょうか? 11月のアメリカ中間選挙後から動きはじめるのでしょう。私は、米朝共に約束を履行し、

  • 完全非核化
  • 体制保証

がセットで実現することを望んでいます。しかし、私の望みが現実になる可能性は、高くありません。

image by: shutterstock

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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