なぜ中国は、金を守りたいのか?
これ、大昔から同じことを書いています。
世界第2の経済、軍事大国になった中国。世界中で恐ろしい国は、一国しかありません。アメリカです。地政学的に見ると、北朝鮮はなんでしょうか? そう、「アメリカの侵略を阻止してくれる『緩衝国家』」です。日本もかつて、「朝鮮半島は、ロシアの南下を阻止してくれる『緩衝国家』」と考えていた。今、中国、そしてロシアにとって、北は「アメリカの侵略を止めてくれる国」である。それで、中国は、金正恩を守っている。
中国は、非核化を望んでいるのでしょうか? 望んでいるでしょう。しかし、それは、「北から核攻撃されるかもしれない」日本、アメリカ、韓国とはまったく違う理由からです。
核拡散防止条約(NPT)は、中国、ロシア、アメリカ、フランス、イギリスの核兵器保有を認めている。つまり、「核兵器保有の寡占」は、合法化されているのです(他の核保有国、イスラエル、インド、パキスタン、北朝鮮は、違法)。
この状態は、中国に極めて都合がいい。だから、中国はNPTを守りたい。もし北の核保有がOKとなれば、日本の核保有を止めるロジックがなくなってしまいます。一方で、中国は、北がゴネてアメリカを苦しめてくれるのは、ウエルカムでしょう。
こういう論理、冷静に考えれば、誰にでも理解できると思います。しかし、巷には、
- 中国も北の核には、大変迷惑している
- 金は、中国のいうことをまったく聞かず、中国には何もできない
- 中国は、北が北京を核攻撃することを恐れている
など、イイカゲンな情報が流れていました。中国人に聞くと、こんなことをいうのです。あの国は、独裁なので、上から下まで、プロパガンダ方針が一つになっている。上から下まで、誰に聞いても「同じウソ」をいわれる。それで、「全員が同じ事をいうのだから、本当なのだろう」という話になってしまうのです。皆さんもお気をつけください。
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