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レジで店員が世間話をしてくるアレは「いらないサービス」か?

接客の場面で「そこまでしなくても…」というサービスを受けたことがある方、多いかもしれません。無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが今回取り上げているのは、サービスについて。「過剰」と「不足」を分けるものは一体何なのでしょうか。

過剰サービス、不足サービス

近年では、よく『過剰なサービスは必要ない』と言われることがあります。特に、日本でのサービスに関しての話なのですが、例えば、「コンビニの接客にそこまで求めてないよ」とか、「ちゃんと注文を間違えずに聞いてくれれば、それでいい」というようなことです。

それ以上の、笑顔がどうこうだったり、お客様に対してのおもてなしについてまで、求めてはいないという話なんですね。

この流れは実際に起こっていて、私の記事でも、そんな反応をもらうことがあります。

発行元のまぐまぐに、『まぐまぐニュース』というキュレーションサイトがあり、ありがたいことに、そちらに「販売力向上講座メールマガジン」の記事も取り上げていただいているのですが、それを読んだ方々から、「いやいや、そんな笑顔なんていらないんですけど」「そこまで考えて接客されても困るんですけど」みたいなお声をいただくこともあるわけです。

確かに、そういった意見もわかります。私自身、「そこまでしなくても」と思ってしまうようなサービスを受けることがあるからです。異様なほどに元気だったり、やたらと声が大きかったり、はたまた、プライベートな会話をされてみたりという時には、たまに、そう感じることもあります。

ただ、これって、「お客様が過剰だと思うかどうかが一番大事なポイントだと思うんですね。突き詰めるべきは、そのサービス自体が過剰かどうかではなく、そのお客様にとってどうなのか? ということなんです。要は、目の前のお客様に合わせられるかが重要です。

どういうことかというと、例えば、スーパーのレジ担当という仕事があります。一般的には、スーパーのレジ打ちでは、お客様と仲良くなろうとして、余計な会話をされると、嫌がられることが多いですよね。特に若い世代では、「スーパーでまでそんなサービスは求めない」という声もよく聞きます。

ですが、ご年配のお客様だったりすると、それが良いサービスとして認知されていたりもします。スーパーのレジ担当の方と、ちょっと会話をすることで、「このスーパーは感じが良い」「あのレジの人は、サービスが良い」と思ってもらえることもあるんですね。つまり、お客様が誰なのかによって同じような接客サービスでも良い悪いが変わってしまうわけです。

本当にレベルの高い接客をする人というのは、この判断ができてお客様に合わせたサービスレベルを提供できるからこそ、レベルが高いと言われるのです。

一方では、『過剰なサービス』だと嫌がられることも、他方では、『サービスが不足している』と嫌がられる。これはどんなことにも共通して言えることで、結局のところ、目の前のお客様のことをいかに考えて動けるかで変化していきます。

ある程度、高いレベルで均質化したサービスができるようになったのなら、次は、お客様に合わせてサービスレベルを変化させることも意識してみると良いでしょう。もちろん、雑にするとかそういう意味ではなくて、その方に最適なサービスを提供するという意味です。

そうすることで、「あのサービスは過剰だ」「あのサービスは足りない」といったことも少なくなり、それぞれのお客様に、「良いサービスだ」と認知してもらえるようになります。決して簡単な話ではありませんが、ここまで考えて、サービスを提供できるようになりたいものですね。

今日の質問です。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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