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だからか。「イマドキの若者」が仕事に意欲を持てない納得の理由

最近の大学生には、仕事に対して意欲的なタイプとしっかり休めて残業もない仕事に就きたいと思っているタイプがいるそうです。なぜ、このような考え方の差が生まれるのか? その納得の理由を無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが紹介しています。

「そうなりたい」と思ってもらえる姿

つい先日、東洋経済オンラインの記事で、興味深い記事を見かけました。現役の大学生たち数人を集めて、仕事と将来の展望について座談会をしている記事です。そこで挙がっていた話で、面白いなぁと感じたのが、お金に関する話題です。その話題の中に出てきた人の中には、大きく分けて、2種類のタイプがいたのです。

将来的に、ある程度仕事を頑張って、お金を稼ぎたいと思っている人と、逆に、お金も別にそんなに求めないし、人より秀でなくても良いから、しっかり休めて、残業もない仕事をしたいと思っている人がいました。

「今時っぽい話だなぁ」と思いながら読んでいたのですが、個人的に、一番興味があったのは、その理由でした。

その場にいる大学生の人たちで、『ある程度稼ぎたい』と思っている人たちの周りには、いわゆるお金持ちの人たちが存在していて、そうでない人たちの周りには、お金持ちが存在していないという話になったのです。つまり、身近に憧れの存在や、「この人みたいになりたい」と思える人がいないかの差だったということなんですね。これが、その後の人生設計や、仕事に対する意識に大きな影響を与えていたわけです。

確かにこれは、一理ある話だと思います。

テレビや本の中などでは、有名なお金持ちや、仕事で成功をしている人は、いくらでもいます。しかし、それらはあくまでも、どこか遠くの世界の人の話で、多少憧れはしたとしても、実感は湧きません。身近な存在ではないため、リアルではないのです。

ですが、そういう人が身近にいると、話はだいぶ変わってきます。例えば、親戚にものすごい財を成している人がいるとか、ものすごくお金持ちの友人が、好きなものを買いまくっているとか。そういう経験をしてみると、身近な誰かの話なので、実感が湧いて、近い意味での憧れが生まれやすいということなんですね。

これは、お金の話をしていますが、仕事においても、同じことが言えるなと感じます。身近で働いている人たちが、仕事に意欲的ではなく、成功しているとは言えない人たちばかりであれば、それを見た人は、憧れを持つこともありません。だから、意欲的に仕事をしようとは思いませんし、現状維持でも十分だと考えてしまいます。

一方で、仕事でとても成果を上げているような人が、身近にいると、その人に憧れを持つ人が現れます。すると、「私もそんな風になりたい」と感じて、仕事に意欲を燃やし、成長したいと考える人も増えてきます。

よくよく考えてみると、筆者の坂本も、そういう人たちが身近にいることがとても多くて、「こんな風になりたい」「自分も近づきたい」と憧れを持っていたように思います。

ということは、です。

先輩や上司たちが、新人を相手にしている時に、ネガティヴな部分ばかりを見せていると、それを見た新人たちは、憧れを持って頑張るなんてことをすることはないので、意欲がないなんて当たり前のことになってしまうと言えます。

逆に、意欲を持ってもらいたいと思うのであれば、楽しそうに働いている様子を見せてあげることも大事だし、意欲的に仕事に取り組んでいる姿を見せてあげることが求められるということになるのですね。

今時の新人さんたちが、意欲がないとか、欲がないとか言われることは少なくありませんが、それは案外、自分たち先輩や上司が、そんな風になりたいと感じるような姿を見せられていない可能性もあるかもしれないのです。

「今時の若者は」と言う前に、まずは一度、自分たちの姿に目を向けてみましょう。その姿が、「自分のそうなりたい」と思ってもらえるような姿になっているかどうか、そうでなければ、どんな姿をこれから見せていくことができるか。その意識を持っていなければ、ずっと理解し合えることはなく、平行線を辿り続けるだけです。

今回の話は、私も、とても大事なことを学ばせてもらった気がします。

今日の質問です。

・自分がこれまで、誰かに憧れを持ったことはありますか?
・憧れを持った人の姿は、どんな姿でしたか?意識的な部分だけでなく、どんな人物で、どんな見た目だったかなども含めて、思い返してみましょう

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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