大きな転換点を迎える国内製薬業界
こうした厳しい状況を受けてアステラス製薬は今年5月、国内従業員の1割弱に当たる600人を対象とする早期退職優遇制度を導入すると発表しました。これにより人件費を抑え、収益性を改善する考えです。また、今回の早期退職の発表以外の取り組みで20年度までに300億円以上の利益改善を見込むとしています。コスト削減により競争力を高める考えです。
成長戦略の面では、稼ぎ頭の前立腺がん治療薬「イクスタンジ」で当面の業績を下支えする一方、研究開発費に2,000億円以上を投じるなどして付加価値の高い新薬を開発し、パテントクリフを乗り越える考えです。
市場縮小が見込まれる製薬業界は冬の時代を迎えています。特に今年は、厳しい内容の薬価改定もあり、日本の製薬業界にとって大きな転換点となる年になりそうです。
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