なぜ、デキる経営者は自分が気になる情報を社員と共有するのか?

 

■情報の共有

例えば、先に挙げた広島カープの情報であれば、

「2008年の観客数が140万人だったものが2017年には218万人まで伸びた。そして、年間売上188憶円のうち60億円が地元企業によるカープオリジナルグッズである。また、時間をかけてカープ女子というファン層を作っていったことが、成長につながっている」

といったような説明をしておけば、伝わりやすいと思います。DeNAの年間売上は168億円だったことなども付け加えられれば比較がしやすいです。そして、さらにこの情報が「世の中の流れ」のどんなことを示唆しているか、自分の考えとして伝えておきましょう。

そのようなことを、たとえ毎日でなくとも、気が付いたときに社員の皆さんに伝えることで「世の中の流れ」をおおまかに掴んでもらうことができます。また、経営者の「流れ」のとらえ方が、いずれ会社の方向性に影響を及ぼすでしょう。もしかしたら、社員の皆さんの中に、この情報をもとに業務や経営に役立つアイデアを考える人が出てくるかもしれません。

そのためにも、「世の中の流れ」に関する情報は、口頭で伝えるだけではだめです。3人目の経営者のように、情報のもととなった記事をプリントして社員の皆さんに分かるようにしておきましょう。社内に「情報掲示板」を設けるのも良いです。

いずれにしても、経営者はこうした情報に接する機会が多くあります。「世の中の流れ」に興味を持っているからです。興味のない人は、たとえ情報が目の前にあっても気が付きません。そして、現場の業務と関係のない情報を伝えることに躊躇をしてしまうと言われた経営者もいました。

決してそんなことはありません。経営者が今どんなことに関心があるかを知らせるだけでも効果はあります。ぜひ、自分の分析やとらえ方とともに、手にした情報を社員の皆さんと共有しましょう。

■今日のツボ■

・経営者は「世の中の流れに」関する情報をしっかりと社員に伝える
・情報を社内で共有するためには、プリントアウトすると良い
・情報を共有すれば、経営者の考えや方向性が伝わる

image by: Shutterstock.com

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ワン・トゥー・ワンコンサルティング代表。スポーツ用品業界での経験と知識を生かし、業界に特化したコンサルティング活動を続ける。
スポーツ用品業界在籍33年の経営コンサルタントが、スポーツショップの業績向上法について熱く語ります。スポーツショップのために書かれた、日本初のメルマガです。ここには、あなたのお店がかかえている問題を解決するヒントがいっぱいです。

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【著者】 梅本泰則 【発行周期】 週刊

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